「落とさないで、しっかり抑えて」。少し臆病な娘が老いた母を支えるシーンがあまりに美しすぎて、死をめぐる旅であることさえ忘れてしまった。思い出した頃、娘と母は明るい部屋で、とびっきり美味しそうなランチを食べていました。すべての娘と息子に、薦めたい映画です!
「この先、あなたにできることは死ぬことだけ」「死にたいの!」「棺桶も自分で閉めるつもり?」
こんな物騒なセリフの飛び交う映画がなぜこんなに切なく愛おしい?
賛否はあるでしょうけど、別れも含めてわがままで自由に 最後を選べたらどんなに良いかと私も思いますが …ウフフッ……
この国の医療は進歩したが、本当に高齢者を幸せにしたのだろうか?そんな問いに、 見事にこたえるかのようなパリジェンヌの姿に「僕は魅せられた!」
経験したことのない"哀しい感動"に、滂沱の涙。
強い共感と、厭わしさがせめぎ合う、どこまでも切なく完璧な問題作は
むしろ生きる意味を探している人こそ絶対に見るべきである!
泣いて長生きするよりも笑って死にたいときもある。92歳の母親を息子娘はどう受け止める?笑いか涙か溜息か。花の巴里の人生模様。
散り際に汚点を残さず、自らの価値観で生を閉じる。
この映画は命の尊厳の美名に隠れた、もう1つの命の尊厳を率直に問いかけてくる。
誰もが美しい死を望む。けれどもそれが難しい。揺るがない信念だけがそれを可能にし、美しい死を崇高なものに高めていく。
女性が紅をさし、髪をすくしぐさは、若い頃と何ら変わりはありません。それは女性の本能、それともプライド?老いと共に、体の自由を奪われ、気力も失いつつある主人公。しかし、彼女の信念や生き様が、自らの選択を導き出しました。私が熱望する人生の仕舞い支度をこの映画に見ました。
家族一人一人の気持ちがよく理解出来、考えさせられましたが、爽やかさが残りました。素晴らしい映画でした。
老いを生きる家族の、言葉や体から発せられる想いを、せめて同じ目線で受け止められれば……。生き方に方程式はないのだから。
「死」とは定期的に考えているものとは言え、いざ意識してみると恐ろしく感じますが、死を敗北ではないと言う視点を普段僕たちは中々持つ事はできないけど、こうした映画を通して客観的にみるとそれまで見れなかったものが見えてくる気がします。
誇りと尊厳を抱いたまま生を全うするために、人生を医療や家族まかせにしない。自分らしい幕引きを考えるきっかけとなった。
いくつになっても、私の人生は私のもの!生きる勇気がわいてくる名作。
気力のあるうちに死にたい・・・。母親に告げられたら私はどうするだろうか。92歳のマドレーヌの弾ける笑顔に生きること、命について深く深く考えさせられた。
<順不同/敬称略>