シチズンフォー スノーデンの暴露

第87回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞受賞

監督:ローラ・ポイトラス

製作総指揮:スティーヴン・ソダーバーグ

絶賛公開中!

INTRODUCTION

Laura,

At this stage, I can offer nothing more than my word. I am a senior government employee in the intelligence community. I hope you understand that contacting you is extremely high risk and you are willing to agree to the following precautions before I share more. This will not be a waste of your time.

The following sounds complex but should only take minutes to complete for someone technical.

I would like to confirm out of email that the keys we exchanged were not intercepted and replaced by your surveillance. Please confirm that no one has ever had a copy of your private key and that it uses a strong passphrase. Assume your adversary is capable of one trillion guesses per second.

If the device you store the private key and enter your passphrase on has been hacked, it is trivial to decrypt our communications. •Understand that the above steps are not bullet proof and are intended only to give us breathing room.

In the end, if you publish the source material, I will likely be immediately implicated. This must not deter you from releasing the information I will provide.

Thank you, and be careful,

Citizen 4

ローラへ

今提供できるのは、私の言葉だけです。 私は情報機関の上級スタッフでこうした接触には大変な危険が伴います。

まずは次の予防対策を取ってください。重要なことです。

複雑そうですが専門家にお願いすれば簡単です。 あなたの監視者にやり取りを傍受されませんよう 秘密鍵のコピーは作らず、パスフレーズも安全に。

敵は毎秒1兆種類を推測可能です。 秘密鍵を格納している機器がハッキングされたら 我々の会話は解読されます。

上記の対策は万全ではなく時間稼ぎに過ぎません。

文書を公表すれば私の関与が疑われますが提供する情報は公表してください。 くれぐれも用心を。

シチズンフォー

映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』冒頭より

 2013年6月、ひとりの若者の内部告発により全世界に衝撃が走った。彼の名はエドワード・スノーデン。CIAや国家安全保障局(NSA)で訓練を受け、2009年には横田基地のNSA関連施設で高度な機密を扱っていたこともあるサイバー・セキュリティのエキスパート。その告発内容は、国家による違法なプライバシー侵害行為が、一般国民を対象に、かつてない規模で行われている、という驚くべきものであった。

 スノーデン事件……それは米国の二大情報機関に属した若者が、戦慄すべき国家権力濫用の実態を大量の機密文書とともに暴露した上、自ら実名で名乗り出るという、かつて類を見ない大事件だった。  その一部始終をリアルタイムで記録した、極めて貴重な“時代の生の証言”が本作である。スノーデンからの接触、香港で密かに行われた独占インタビュー、スクープ記事の公表と反響、そしてスノーデンの脱出まで、一大センセーションを巻き起こした事件のすべての真相を観客は目撃することになる。

コードネーム“シチズンフォー”を名乗る人物から、政府の極秘事項に関する重大な情報提供を示唆するメールを受け取った映画監督ローラ・ポイトラスは、旧知のジャーナリスト、グレン・グリーンウォルドとともに香港へ飛ぶ。そこでふたりを待っていたのは、元CIA職員エドワード・スノーデン。ローラがカメラを回す中、スノーデンは驚くべき話を始める。それは、政府が一般市民の電話の会話、メールの内容などの膨大な通信データを収集・分析しているという衝撃の事実だった。さらに驚いたことに、スノーデンは自ら内部告発者であることを名乗り出るつもりでいた。当局の追及がスノーデンに及ぶ前に、グリーンウォルドはこの事実をメディアに公表しなければならない。国家権力を敵に回した緊迫した状況の下、ポイトラスとグリーンウォルドはいかにしてジャーナリストとしての使命を果たす戦いに挑んだのか?

圧力に屈することなくスノーデン事件を記録した勇気ある当事者たちの仕事は、高い評価を受けている。グリーンウォルドの記事を掲載したガーディアン紙は、ピューリッツァー賞を受賞。彼が事件の全貌と機密文書を明らかにした著作(「暴露 スノーデンが私に託したファイル」新潮社刊)も世界24カ国で同時刊行されてベストセラーとなり、大きな話題を呼んだ。 そしてポイトラスによる本作は、『トラフィック』でアカデミー賞監督賞を受賞するなど、社会派色の濃い傑作も多数手がけているスティーヴン・ソダーバーグが製作総指揮を務め、2014年に公開。米国内のみならず、日本を含む世界中の国々が情報機関によって監視されているという、現代社会の知られざる現実を大胆に白日の下にさらした本作は、各国の映画・ジャーナリズム関係者から絶賛を浴び、アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞をはじめ、40もの映画賞に輝いている。

STORY

 イラク戦争やグアンタナモ収容所についてのドキュメンタリー映画で高い評価を得るとともに、当局からの監視や妨害を受けてきた気鋭の映画監督ローラ・ポイトラスは、2013年初め、“シチズンフォー”と名乗る人物から暗号化されたメールを受け取るようになる。それは、NSA(国家安全保障局)が米国民の膨大な通信データを秘密裏に収集している、という衝撃的な告発だった。

 2013年6月3日、ローラは“シチズンフォー”の求めにより、旧知のジャーナリスト、グレン・グリーンウォルドとともに香港へ向かった。ホテルで二人を待っていたのは29歳の元CIA職員エドワード・スノーデン。彼の語る一部始終をローラのカメラが記録する中、驚くべき真実が明かされてゆく。NSAや他国の機関がどのような仕組みを使い、テロや犯罪への関与と無関係にあらゆる国民の電話の会話、メールの内容からインタネーットで検索した言葉まで、すべての通信記録を収集・分析しているのか。政府の監視活動にIT企業がいかに協力し、情報を提供しているのか。 グレンたちが驚いたことに、スノーデンは自ら内部告発者として名乗り出ることを望んでいた。なぜ彼は、自身や恋人の身に重大な危険が及ぶことが予測されたにもかからず、この告発に至ったのか……。

当局の追跡がスノーデンに迫る中、6月5日、グレンは彼が契約していた英国紙ガーディアンに最初の記事を掲載する。そのスクープはたちまち大反響を巻き起こした。さらに6月10日、スノーデン自身が、自らが告発者であると名乗り出る。この前代未聞の暴露事件は、全世界にどんな影響をもたらしたのか……。

ハンドルネーム 「シチズンフォー」について

ローラ・ポイトラス監督が、スノーデンにハンドルネームとして“シチズンフォー”を選んだ理由を聞いたところ、彼は「私が最初の人間でない。そして、志願する最後の人間でもない。」と述べている。

出典:「暴露 スノーデンが私に託したファイル」(新潮社)

〔専門用語〕

○国家安全保障局(NSA)とは、全世界の監視、情報収集、暗号解読、外国への諜報活動や防諜活動を目的とした情報やデータの収集・分析を行う、アメリカの諜報機関。

○中央情報局(CIA)とは、対外諜報活動を行うアメリカ合衆国の情報機関。

○政府通信本部(GCHQ)とは、諜報活動(SIGINT)およびイギリス政府・軍に対する情報保証を提供する、イギリスの諜報機関。

○ウィキリークス (WikiLeaks)とは、匿名により政府、企業、宗教などに関する機密情報を公開するウェブサイトのひとつ。

○スノーデン事件とは、2013年6月、元NSA、元CIAの職員エドワード・スノーデンにより、アメリカ合衆国が個人情報を極秘に集めていることを暴露。米国のみならず世界に衝撃を与えた。

○ユビキタス監視とは、あなたが誰と電話で話したのか、あなたがどういうワードを検索しているか、いつ誰にどのようなメールを送っているか、どこに出かけ、どういう商品を閲覧し購入しているか、すべて国家は把握可能である。特定の誰かではなく、すべての人間が監視の対象となり得る。

CAST

監督・インタビュアー:ローラ・ポイトラス

LAURA POITRAS
 1964年2月2日生まれ。ドキュメンタリー映画作家。ジャーナリスト。アーティスト。彼女の映画は世界中の映画祭で上映され、ジャーナリストとして獲得したピーボディ賞など諸々の栄誉に加えて、アカデミー賞とエミー賞にもノミネートされた経歴を持つ。(本作にてアカデミー賞初受賞) イラク戦争に焦点を当てた“My Country My Country”(2006年・日本未公開)はアカデミー賞、インディペンデント・スピリット賞、エミー賞にノミネートされた。グアンタナモ収容所を題材にした“The Oath”(2010年・日本未公開)ではサンダンス映画祭撮影賞、エディンバラ国際映画祭ドキュメンタリー部門審査員賞、ゴッサム・インディペンデント映画賞ドキュメンタリー賞を受賞。上記の2作品は9.11以降のアメリカを描く3部作の前編と中編であり、このトリロジーの完結編となるのが『シチズンフォー スノーデンの暴露』である。 2007年にはグッゲンハイム・フェローシップを受け、2010年にはアメリカのロックフェラー・フェローに選出。2012年にはマッカーサー・フェローシップ賞を受賞。デューク大学とイエール大学で映画制作を教えてきた。彼女の作品は2012年のホイットニー・ビエンナーレに選出され、2016年2月5日~3月1日ホイットニー美術館で初の個展を開催した。 エドワード・スノーデンから入手した文書に基づいたポイトラスのNSAリポートは、ガーディアンとワシントン・ポスト紙にピューリッツァー賞公益賞をもたらす一助となった。このリポートはジョージ・ポルク賞、調査報道記者編集者会(IRE)賞、ライデンアワー賞にも輝いている。2014年、国際ドキュメンタリー協会戦火の勇気賞を贈られた。 グレン・グリーンウォルド、ジェレミー・スケイヒルと共同でニュースサイト「ザ・インターセプト」を立ち上げた創設者でもある。ベルリン在住。(2015年時点)

グレン・グリーンウォルド

GLENN GREENWALD
1967年3月6日ニューヨーク生まれ。ジャーナリスト。弁護士。ローラ・ポイトラスとジェレミー・スケイヒルと共同で「ザ・インターセプト」を立ち上げる前は、「サロン」やガーディアン紙に寄稿していた。市民的自由について数冊の書籍を出版している作家でもあり、最新作「暴露―スノーデンが私に託したファイル」(新潮社)はニューヨーク・タイムズのベストセラーとなる。ブラジル、リオデジャネイロ在住。ガーディアンに寄稿したNSAリポートはピューリッツァー賞公益賞、ジョージ・ポルク賞の国家安全保障報道部門賞に輝いた。

ジェイコブ・アッペルバウム

JACOB APPELBAUM
ジャーナリストであり、Torプロジェクトに従事するコンピューター・セキュリティーのエキスパート。NSAがアンゲラ・メルケル首相の通信を盗聴していたことを告発した「デア・シュピーゲル」への寄稿は、ドイツ最高峰のジャーナリズム賞を受賞。ベルリン在住。

ユーウェン・マカスキル

EWEN MACASKILL
ガーディアン紙国防情報担当特派員。同紙でのNSAリポートはピューリッツァー賞公益賞、ジョージ・ポルク賞の国家安全保障報道部門賞を獲得。

ウィリアム・ビニー

WILLIAM BINNEY
国家安全保障局(NSA)に30年以上勤務し、技術責任者を務めた暗号数学の専門家。NSAでは当局の世界的監視ネットワークを自動化するためのインフラ整備を設計する仕事に従事。当局による国内監視体制と資金の不正管理に懸念を募らせ、2001年10月にNSAを辞職。

エドワード・スノーデン

DWARD SNOWDEN
1983年6月21日ノースカロライナ州エリザベスシティ生まれ。2006年CIA職員としてコンピューター・セキュリティに関連した任務に従事。2009年から2013年までの4年間、NSAのインディペンデント・コントラクターとしてブーズ・アレン・ハミルトンやデルと仕事をし、CIAのシニア・アドバイザーも務めた。2009年には横田基地のNSA関連施設でも業務を行った経歴を持つ。

ジェレミー・スケイヒル

JEREMY SCAHILL
ジャーナリスト。ザ・ネーション紙や「デモクラシー・ナウ!」でリポートを行った後にポイトラスとグリーンウォルドと共同で「ザ・インターセプト」を創設。著書にベストセラーとなった「ブラックウォーター 世界最強の傭兵企業」(2008年)と「アメリカの卑劣な戦争 無人機と特殊作戦部隊の暗躍」(2013年)がある。アカデミー賞にノミネートされたドキュメンタリー“Dirty Wars”(2013年・日本未公開)の製作と共同脚本も務めた。権威あるジョージ・ポルク賞において、1998年に海外報道部門賞、2008年に自著『ブラックウォーター 世界最強の傭兵企業』による受賞と、2度の栄冠に輝く。イェール大学のドナルド・ウィンダムーサンディ・M・キャンベル文学賞を最初に受賞した9人のうちの1人。

AWARDS

第49回全米映画批評家協会賞 ノンフィクション映画賞
第80回ニューヨーク映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞
第40回ロサンゼルス映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
第68回BAFTA英国アカデミー賞 ドキュメンタリー賞
2015年ロンドン映画批評家協会賞 年間最優秀ドキュメンタリー賞
第24回ゴッサム・インディペンデント映画賞 ドキュメンタリー映画賞
第30回IDAアワード 作品賞
第10回オースティン映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞
第8回シネマ・アイ・オナーズ 4部門受賞(長編ドキュメンタリー賞 監督賞 編集賞 プロダクション賞)
2015年女性映画ジャーナリスト同盟映画賞2部門受賞(ドキュメンタリー賞 アイコン賞)
第65回米映画編集者賞 ドキュメンタリー部門
第67回米・監督組合賞(DGA) ドキュメンタリー部門
第19回サテライト・アワード ドキュメンタリー賞
第30回IDAアワード 長編部門
第65回ドイツ映画賞 ドキュメンタリー映画賞
第67回プライムタイム クリエイティブアート・エミー賞 ドキュメンタリー製作特別貢献賞
第35回ボストン映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
2014年ダラス‐フォート・ワース批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
第8回デトロイト映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
2015年ハリウッド・リール・インディペンデント映画祭 ドキュメンタリー映画賞
第9回ヒューストン映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
インディワイアー映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
2015年国際オンライン・シネマ賞 ドキュメンタリー映画賞
第12回アイオワ映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞
第48回カンザスシティ映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
第18回ラスヴェガス映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞
第4回ネヴァダ映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞
オンライン映画&テレヴィジョン協会賞 ドキュメンタリー映画賞
第19回サンディエゴ映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞
第13回サンフランシスコ映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
第30回サンタバーバラ国際映画祭 優秀監督賞
第11回セントルイス映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞
第10回ユタ映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞
2014年ヴィレッジ・ヴォイス映画投票 ドキュメンタリー映画賞
第11回女性映画批評家協会賞 最優秀ドキュメンタリー

REVIEW

「ジョージ・オーウェルの悪夢を彷彿させる…
『大統領の陰謀』以来、最高の疑心暗鬼スリラー」

―INDIEWIRE

「恐ろしくドラマチック。ボーン・シリーズのような陰謀をテーマに、
これはただの映画ではないと思わせてくれる」

―BBC

「緊張と恐怖の連続…デジタル時代の根本的な政治モノだ」
―THE NEW YORK TIMES

「今世紀の映画…これまで観た中で最高級に面白い」
―ROGEREBERT.COM

「面白すぎる!」
―VOGUE

「目が離せない!」
―THE NEW YORKER

「素晴らしい。身を乗り出して観ること間違いなし」
―FINANCIAL TIMES

「驚くべき、そして本質的な作品!」
―TIME OUT NEW YORK

「斬新な疑念に満ちた陰謀スリラー」
―NEW YORK MAGAZINE

「恐ろしくエキサイティング。ジョン・ル・カレに匹敵する」
―LA TIMES

「すごい!」
―THE WALL STREET JOURNAL

「まるで頬を引っぱたかれたように目が覚める」
―ROLLING STONE

「すべての人が見るべき…台風の目に放り込まれたようなピリピリした空気感は必見」
―THE TELEGRAPH

「大胆で目が離せない映画作品―告発者が直に語る、
世界的スキャンダルの生きたドキュメントとも言える。警告的で本質的」

―EMPIRE

「『シチズンフォー スノーデンの暴露』が今年のハロウィンで最も恐ろしい」
―TIME

「現実のスリラーで、難解かつ観る側にも多くが求められる作品だが、
実に面白いことは間違いない」

―THE TIMES

「多くのスリラー作品を超える面白さ」
―GQ

「今年、最も恐ろしいスリラー」
―THE GUARDIAN

「電流のごとく走る衝撃。アクションは危険なほどリアルで、
カメラが捉えているのは歴史的事件だけではなく、この映画の製作過程でもある」

―THE WASHINGTON POST

「重大性のあるシーンの数々。必見の作品だ」
―THE VILLAGE VOICE

「スノーデンの動機と人柄を描いた、記憶に刻まれる歴史的ドキュメント」
―WIRED

「近年における重要かつ決定的なドキュメンタリー作品のひとつだ!」
―THE HOLLYWOOD REPORTER

「口を開けたまま魅了されると同時に、とてつもない恐怖感を味わうこととなる」
―HIT FIX

「ハラハラドキドキのスリルと衝撃」
―VICE

「賢明で視覚的にもスタイリッシュな、個人と政治のバランス。
ハリウッドで作られるスリラーと同じ要素を持っている。」

―EVENING STANDARD

「スリリングでショッキングな、歴史に残る瞬間のスナップショット」
―RADIO TIMES

「心掴まれる」
―PETER BRADSHAW

「説得力がある」
―THE ECONOMIST

BOOKS

「暴露 スノーデンが私に託したファイル」(新潮社)

著:グレン・グリーンウォルド 訳:田口俊樹・濱野大道・武藤陽生
世界24か国同時刊行!! 最高機密文書多数収録 国家安全保障局(NSA)と中央情報局(CIA)という合衆国の二大情報機関に籍を置いたエドワード・スノーデンは、自身の運命と膨大な最高機密文書を筆者に託した。 権力の濫用によって危機に瀕する市民の自由、そして報道の自由――これはもはや、一国の問題ではない。

一連の報道によって英国紙『ガーディアン』にピューリッツァー賞 をもたらした著者がいま、稀代の内部告発者の実像とファイルの全貌を白日の下にさらす!

「スノーデンファイル 地球上で最も追われている男の真実」(日経BP社)

著:ルーク・ハーディング 訳:三木俊哉
9・11テロ後、情報機関による通信傍受・監視に歯止めが利かなくなった米国。 個人の自由に資するはずのインターネットなどの情報テクノロジーは 強力な監視マシーンへと変貌していった──。

スノーデンは歴史上類を見ない内部告発者だ。世界最強ともいえる情報機関の最高機密をこれほど大量にリークした例はない。スノーデンがもたらした情報(ファイル)によって米政府の情報収集活動の実態を暴き 2014年ピュリッツァー賞に輝いた英『ガーディアン』紙が、米英による情報監視の全貌をあますところなく描く。

POLITICAL QUOTES

「デジタル時代には、プライバシーが最優先されなければならない。」
―アル・ゴア(元アメリカ合衆国副大統領、2007年ノーベル平和賞受賞)

「国民の仕事は、口をつぐまないということ。」
―ギュンター・グラス(ドイツの作家、代表作「ブリキの太鼓」、1999年ノーベル文学賞受賞)

「たとえ孤立無援でも、真実は真実である。」
―マハトマ・ガンディー(インド独立の父)

「市民として、私たちは全員が介入し関与する義務を負っている。
物事を変えるのは市民だ。」

―ジョゼ・サラマーゴ(ポルトガルの作家 1998年ノーベル文学賞受賞)

「抗議しなければならないときに沈黙するという罪を犯すと、人は臆病になる。」
―エイブラハム・リンカーン(第16代アメリカ合衆国大統領)

「良い市民に生まれる人はいない。民主主義に生まれる国はない。」
―コフィ・アナン(第7代国連事務総長、2001年ノーベル平和賞受賞)

「自由なる人々よ、この言葉を忘れるな。我々は自由を得るかも知れない、
しかし一度それが失われると取り戻す事はできぬ。」

―ジャン=ジャック・ルソー(フランスの哲学者)

「自分の言うこと、すること、話す相手、創造や愛、友情の表現、
そのすべてが記録される世界に僕は住みたくない。」

―エドワード・スノーデン

CREDIT

executive producer:Steven Soderbergh
製作総指揮:スティーヴン・ソダーバーグ

executive producers:Jeff Skoll, Diane Weyermann
エグゼクティブ・プロデューサー:ジェフ・スコール/ダイアン・ワイアーマン

executive producers:David Menschel, Tom Quinn, Sheila Nevins
エグゼクティブ・プロデューサー:デイヴィット・メンシェル/トム・クィン/シーラ・ネヴィンス

producers:Laura Poitras, Mathilde Bonnefoy
プロデューサー:ローラ・ポイトラス/マチルダ・ボネフォイ

filmed by:Laura Poitras, Kirsten Johnson, Katy Scoggin, and Trevor Paglen
撮影:ローラ・ポイトラス/クリステン・ジョンソン/ケイティ・スコッギン/トレヴァー・パグレン

edited by:Mathilde Bonnefoy
編集:マチルダ・ボネフォイ

produced by:Dirk Wilutzky
製作:ダーク・ウィルツキー

directed by:Laura Poitras
監督:ローラ・ポイトラス