第87回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞受賞
監督:ローラ・ポイトラス
製作総指揮:スティーヴン・ソダーバーグ
絶賛公開中!
At this stage, I can offer nothing more than my word. I am a senior government employee in the intelligence community. I hope you understand that contacting you is extremely high risk and you are willing to agree to the following precautions before I share more. This will not be a waste of your time.
The following sounds complex but should only take minutes to complete for someone technical.
I would like to confirm out of email that the keys we exchanged were not intercepted and replaced by your surveillance. Please confirm that no one has ever had a copy of your private key and that it uses a strong passphrase. Assume your adversary is capable of one trillion guesses per second.
If the device you store the private key and enter your passphrase on has been hacked, it is trivial to decrypt our communications. •Understand that the above steps are not bullet proof and are intended only to give us breathing room.
In the end, if you publish the source material, I will likely be immediately implicated. This must not deter you from releasing the information I will provide.
Thank you, and be careful,
Citizen 4
今提供できるのは、私の言葉だけです。 私は情報機関の上級スタッフでこうした接触には大変な危険が伴います。
まずは次の予防対策を取ってください。重要なことです。
複雑そうですが専門家にお願いすれば簡単です。 あなたの監視者にやり取りを傍受されませんよう 秘密鍵のコピーは作らず、パスフレーズも安全に。
敵は毎秒1兆種類を推測可能です。 秘密鍵を格納している機器がハッキングされたら 我々の会話は解読されます。
上記の対策は万全ではなく時間稼ぎに過ぎません。
文書を公表すれば私の関与が疑われますが提供する情報は公表してください。 くれぐれも用心を。
シチズンフォー
映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』冒頭より
スノーデン事件……それは米国の二大情報機関に属した若者が、戦慄すべき国家権力濫用の実態を大量の機密文書とともに暴露した上、自ら実名で名乗り出るという、かつて類を見ない大事件だった。 その一部始終をリアルタイムで記録した、極めて貴重な“時代の生の証言”が本作である。スノーデンからの接触、香港で密かに行われた独占インタビュー、スクープ記事の公表と反響、そしてスノーデンの脱出まで、一大センセーションを巻き起こした事件のすべての真相を観客は目撃することになる。
コードネーム“シチズンフォー”を名乗る人物から、政府の極秘事項に関する重大な情報提供を示唆するメールを受け取った映画監督ローラ・ポイトラスは、旧知のジャーナリスト、グレン・グリーンウォルドとともに香港へ飛ぶ。そこでふたりを待っていたのは、元CIA職員エドワード・スノーデン。ローラがカメラを回す中、スノーデンは驚くべき話を始める。それは、政府が一般市民の電話の会話、メールの内容などの膨大な通信データを収集・分析しているという衝撃の事実だった。さらに驚いたことに、スノーデンは自ら内部告発者であることを名乗り出るつもりでいた。当局の追及がスノーデンに及ぶ前に、グリーンウォルドはこの事実をメディアに公表しなければならない。国家権力を敵に回した緊迫した状況の下、ポイトラスとグリーンウォルドはいかにしてジャーナリストとしての使命を果たす戦いに挑んだのか?
圧力に屈することなくスノーデン事件を記録した勇気ある当事者たちの仕事は、高い評価を受けている。グリーンウォルドの記事を掲載したガーディアン紙は、ピューリッツァー賞を受賞。彼が事件の全貌と機密文書を明らかにした著作(「暴露 スノーデンが私に託したファイル」新潮社刊)も世界24カ国で同時刊行されてベストセラーとなり、大きな話題を呼んだ。 そしてポイトラスによる本作は、『トラフィック』でアカデミー賞監督賞を受賞するなど、社会派色の濃い傑作も多数手がけているスティーヴン・ソダーバーグが製作総指揮を務め、2014年に公開。米国内のみならず、日本を含む世界中の国々が情報機関によって監視されているという、現代社会の知られざる現実を大胆に白日の下にさらした本作は、各国の映画・ジャーナリズム関係者から絶賛を浴び、アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞をはじめ、40もの映画賞に輝いている。
2013年6月3日、ローラは“シチズンフォー”の求めにより、旧知のジャーナリスト、グレン・グリーンウォルドとともに香港へ向かった。ホテルで二人を待っていたのは29歳の元CIA職員エドワード・スノーデン。彼の語る一部始終をローラのカメラが記録する中、驚くべき真実が明かされてゆく。NSAや他国の機関がどのような仕組みを使い、テロや犯罪への関与と無関係にあらゆる国民の電話の会話、メールの内容からインタネーットで検索した言葉まで、すべての通信記録を収集・分析しているのか。政府の監視活動にIT企業がいかに協力し、情報を提供しているのか。 グレンたちが驚いたことに、スノーデンは自ら内部告発者として名乗り出ることを望んでいた。なぜ彼は、自身や恋人の身に重大な危険が及ぶことが予測されたにもかからず、この告発に至ったのか……。
当局の追跡がスノーデンに迫る中、6月5日、グレンは彼が契約していた英国紙ガーディアンに最初の記事を掲載する。そのスクープはたちまち大反響を巻き起こした。さらに6月10日、スノーデン自身が、自らが告発者であると名乗り出る。この前代未聞の暴露事件は、全世界にどんな影響をもたらしたのか……。
出典:「暴露 スノーデンが私に託したファイル」(新潮社)
○中央情報局(CIA)とは、対外諜報活動を行うアメリカ合衆国の情報機関。
○政府通信本部(GCHQ)とは、諜報活動(SIGINT)およびイギリス政府・軍に対する情報保証を提供する、イギリスの諜報機関。
○ウィキリークス (WikiLeaks)とは、匿名により政府、企業、宗教などに関する機密情報を公開するウェブサイトのひとつ。
○スノーデン事件とは、2013年6月、元NSA、元CIAの職員エドワード・スノーデンにより、アメリカ合衆国が個人情報を極秘に集めていることを暴露。米国のみならず世界に衝撃を与えた。
○ユビキタス監視とは、あなたが誰と電話で話したのか、あなたがどういうワードを検索しているか、いつ誰にどのようなメールを送っているか、どこに出かけ、どういう商品を閲覧し購入しているか、すべて国家は把握可能である。特定の誰かではなく、すべての人間が監視の対象となり得る。
「恐ろしくドラマチック。ボーン・シリーズのような陰謀をテーマに、
これはただの映画ではないと思わせてくれる」
―BBC
「今世紀の映画…これまで観た中で最高級に面白い」
―ROGEREBERT.COM
「目が離せない!」
―THE NEW YORKER
「驚くべき、そして本質的な作品!」
―TIME OUT NEW YORK
「恐ろしくエキサイティング。ジョン・ル・カレに匹敵する」
―LA TIMES
「まるで頬を引っぱたかれたように目が覚める」
―ROLLING STONE
「大胆で目が離せない映画作品―告発者が直に語る、
世界的スキャンダルの生きたドキュメントとも言える。警告的で本質的」
―EMPIRE
「現実のスリラーで、難解かつ観る側にも多くが求められる作品だが、
実に面白いことは間違いない」
―THE TIMES
「今年、最も恐ろしいスリラー」
―THE GUARDIAN
「重大性のあるシーンの数々。必見の作品だ」
―THE VILLAGE VOICE
「近年における重要かつ決定的なドキュメンタリー作品のひとつだ!」
―THE HOLLYWOOD REPORTER
「ハラハラドキドキのスリルと衝撃」
―VICE
「スリリングでショッキングな、歴史に残る瞬間のスナップショット」
―RADIO TIMES
「説得力がある」
―THE ECONOMIST
「国民の仕事は、口をつぐまないということ。」
―ギュンター・グラス(ドイツの作家、代表作「ブリキの太鼓」、1999年ノーベル文学賞受賞)
「市民として、私たちは全員が介入し関与する義務を負っている。
物事を変えるのは市民だ。」
―ジョゼ・サラマーゴ(ポルトガルの作家 1998年ノーベル文学賞受賞)
「良い市民に生まれる人はいない。民主主義に生まれる国はない。」
―コフィ・アナン(第7代国連事務総長、2001年ノーベル平和賞受賞)
「自分の言うこと、すること、話す相手、創造や愛、友情の表現、
そのすべてが記録される世界に僕は住みたくない。」
―エドワード・スノーデン
executive producers:Jeff Skoll, Diane Weyermann
エグゼクティブ・プロデューサー:ジェフ・スコール/ダイアン・ワイアーマン
producers:Laura Poitras, Mathilde Bonnefoy
プロデューサー:ローラ・ポイトラス/マチルダ・ボネフォイ
edited by:Mathilde Bonnefoy
編集:マチルダ・ボネフォイ
directed by:Laura Poitras
監督:ローラ・ポイトラス