ひとは人生から逃げ出したくなる、運命の変化に向き合えなくなることがある。そんな時、みゆきは、週末に高速バスに乗り、仮設住宅で父親と二人で暮らす福島を離れて東京へと向かう。渋谷でデリヘルのアルバイトをするために。福島と東京を行き来する日々に、みゆきが見たものとは―? 戻る場所もなく、進む未来も見えない者たちが、もがきぶつかり合いながらも、光を探し求める。それは、今この時代を生きる私たちに、共通する想いかもしれない。