1963年、アメリカ、テネシー州生まれ。オリジナリティ溢れる鮮烈な想像力と、ダイナミックかつ緻密なストーリーテリングで名を馳せ、同世代で最も尊敬される監督の一人として名声を確立している。1992年、サンダンス映画祭で、脚本、監督、出演を務めた『レザボア・ドッグス』で衝撃的なデビューを飾る。その成功によって、ビデオ店勤務時代に書いた脚本が、トニー・スコット監督で『トゥルー・ロマンス』(93)、ロバート・ロドリゲス監督で『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(96)として映画化される。共同脚本、監督、出演を果たした『パルプ・フィクション』(94)は数々の批評家賞、アカデミー賞(R)とゴールデン・グローブ賞の脚本賞、カンヌ国際映画祭のパルムドールに輝く。さらに、ロドリゲス、アリソン・アンダース、アレクサンダー・ロックウェルと共にオムニバス映画『フォー・ルームス』(95)を作り、1話で監督、脚本、製作総指揮を務める。エルモア・レナードの小説「ラム・パンチ」に基づいた『ジャッキー・ブラウン』(97)でも、脚本、監督を手掛ける。その後、長い準備期間を経て、中国、日本、アメリカ、メキシコで撮影した2部作となる大作『キル・ビル』(03)、『キル・ビル Vol.2』(04)を完成させ、独自の世界観をさらに極めてセンセーションを巻き起こす。『デス・プルーフ in グラインドハウス』(07)を経て、2009年の『イングロリアス・バスターズ』では、英国アカデミー賞6部門、ゴールデン・グローブ賞4部門、アカデミー賞(R)では作品賞、脚本賞、監督賞を含む8部門にノミネートされる。続く『ジャンゴ 繋がれざる者』(12)はアカデミー賞(R)で作品賞を含む5部門にノミネートされ、自身は2度目の脚本賞を受賞、ゴールデン・グローブ賞5部門、英国アカデミー賞5部門にノミネートされ、大ヒットを記録する。本作でも、ゴールデン・グローブ賞脚本賞にノミネートされる。