シャーロック・ホームズ
本名Sherlock Holmes(シャーロック・ホームズ)
事件捜査のときなどの偽名 Sigerson……シーゲルソン。失踪時にノルウェー探検家として使っていた名だが、引退したあと秘密で事件捜査に関わるときも使ったという説あり。

Altamont……アルタモント。「最後の挨拶」でアイルランド系アメリカ人のドイツ側スパイに扮したときの名前。
職業Consulting Detective(諮問探偵)。1878年頃に探偵稼業を始め、1903年末または1904年初めに引退したとされる。引退先はイングランドのサセックス・ダウンズの丘陵地帯で、英仏海峡を一望できる丘陵の南斜面にある別荘で暮らした。。ワトスンとともに捜査をするようになったのは、遅くとも1882年頃。捜査にはワトスンが同行することが多かったが、ロンドン市内の場合 は〈ベイカー街不正規隊〉と呼ぶ浮浪児たちのグループを利用した。
家族構成Mycroft Holmes(マイクロフト・ホームズ)。シャーロックの兄で7歳上。表向きはいくつかの省庁の会計監査役だが、実際は“英国政府そのもの”と言われるくらいの影の実力者で、政府の相談役。家族については、この兄がいることしかわかっていない。
家系先祖は代々、地方の大地主だった。祖母はフランスの画家オラス・ヴェルネの妹だった。
誕生日ワトスンの書いた“正典”には出てこないが、のちの研究者によって、1854年1月6日が定説となっている。この日は世界中でシャーロッキアンがホームズの誕生日を祝う。
学歴正典にはっきり書かれてはいないが、オックスフォード大学またはケンブリッジ大学卒が有力。
外見身長は6フィート(183センチ)以上。非常に痩せているため、実際以上に背が高く見える。髪は黒く、眉は太くて黒く、鼻は肉の薄い鷲鼻。唇も薄く、目は灰色で、鋭く射るような視線。
趣味音楽と美術の愛好家。ヴァイオリンがうまく、名器ストラディヴァリウスを所有。ヘビースモーカー(パイプ、葉巻き、紙巻き)。化学実験は職業上の必要性からだが、もはや趣味の領域かも。
特技格闘技、棒術、フェンシングがうまく、ボクシングはプロ級の腕前。格闘技は特に「バリツ」と彼が呼ぶ日本の武術を身につけており、そのおかげで宿敵モリアーティ教授との対決で勝利した。また変装の名手で、さまざまな人物に化けられる。
ファッションロンドン市内で捜査をしているときは、当時の紳士らしいフロックコートやシルクハットを身につけ、ステッキを持っていた。田舎に行くときだけ、「旅行用の外套」や「耳覆い付きの布の帽子」を着たため、インバネス・ケープとディアストーカー(鹿撃ち帽)というイメージが定着している。部屋でくつろぐときはドレッシングガウン姿。
著書・研究論文著書『実用養蜂便覧』、『探偵学大全』、論文「各種タバコの灰の識別について」のほか、ラッススの多声部聖歌曲に関する論文や、耳について、暗号について、古文書の年代について、刺青について、足跡について、職業が手の形に及ぼす影響についてなど、論文多数。
女性関係女性嫌いなので、ワトスンとの関係を疑われることも後世にはあったが、女性として唯一その魅力と能力を認めていたアイリーン・アドラーという美人がいる。
名言「すべての感情的なものは、ぼくが何よりも大切にしている冷静な理性とは、相容れない。判断力をくるわせるといけないから、ぼくは生涯結婚しないつもりさ」

「きみは見ているだけで、観察していないんだ。 見ることと観察することとは、まるっきり違う」

「いささか初歩的(エレメンタリー)なことではあるが……」

「人間の頭というのは小さな屋根裏部屋みたいなもので、自分が選んだ知識だけをしまっておくところだ」