COMMENTSキャスト&スタッフからのコメント

★監督・脚本 吉田大八

原作の精神を尊重しつつ、人類生き残りに有り金まるごと賭けて悔いなし、そんな宇宙レベルのエンターティンメントを目指します。
物語の中心、大杉家のメンバーとして最高の4人が集まってくれたので、これからいったいどんな反応が起きて何が生まれるのか、想像するだけで恐怖のあまりワクワクします。公開までそのワクワクを時々思い出していただければ幸いです。
あと、空で待ってるスターマンにちょっとだけ捧げます。

<吉田大八★︎プロフィール>

1963年生まれ、鹿児島県出身。CMディレクターとして国内外の広告賞を受賞する。2007年『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で長編映画監督デビュー。第60回カンヌ国際映画祭の批評家週間部門に招待され話題となる。その後の監督作として『クヒオ大佐』(09)、『パーマネント野ばら』(10)。『桐島、部活やめるってよ』(12)で第36回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞受賞。『紙の月』(14)で第38回日本アカデミー賞優秀監督賞受賞。
今年は舞台『クヒオ大佐の妻』を5月に上演予定。18年公開作として映画『羊の木』が待機中。

★リリー・フランキー  大杉重一郎(父★火星人)役

吉田監督作品は全部見ていて、大好きでした。
そんな監督に主役のオファーをいただいて、嬉しさと驚きと、爽やかな印象のある気象予報士役が自分で良いのかな?と不安もあります。
とはいえ「予報が外れてもアリなキャラクター」なら何とかなるかもしれません。
そして何より、吉田監督がどのように映画を撮られるのか、その現場を見ることができるのが最大の楽しみです。
学生の頃から三島由紀夫のファンでしたが、脚本を読んでみたら原作とは異なる面白さが加わっていて、ワクワクしました。
重一郎という役と自分は、思い込みの激しさが似ていると思います。
UFOについて真剣に考えたことはありませんが、何かのきっかけで思い込んでしまうような存在な気はします。
当然、宇宙人を演じるのは初めてですが、演技をするうちに、宇宙人を信じてしまいそうで怖いです(笑)。

<リリー・フランキー★プロフィール>

1963年11月4日生まれ。福岡県出身。武蔵野美術大学卒業後、イラスト、文筆、写真、デザイン、作詞・作曲、演出・構成、俳優など多彩な才能で幅広く活躍。05年に発表した長編小説「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」は230万部を超すベストセラーとなり、06年本屋大賞を受賞。TVドラマ・映画化され話題となった。また、『ぐるりのこと。』(08/橋口亮輔監督)では、第51回ブルーリボン賞新人賞を受賞するなど高い評価を受けた。13年の『凶悪』(白石和彌監督)、『そして父になる』(是枝裕和監督)での演技が絶賛され、第87回キネマ旬報ベストテン助演男優賞、第37回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞など数多く受賞した。以降も、主演作『シェル・コレクター』(15/坪田義史)のほか、『海街diary』(15/是枝裕和監督)、『野火』(15/塚本晋也監督)など話題作に次々と出演。2016年は『海よりもまだ深く』(是枝裕和監督)、『二重生活』(岸善幸監督)、『秘密 THE TOP SECRET』(大友啓史監督)、『お父さんと伊藤さん』(タナダユキ監督)、『SCOOP!』(大根仁監督)など出演作が続々と公開。

★亀梨和也  大杉一雄(長男★水星人)役

脚本を読んで、今の時代の問題意識が描かれており、僕自身もまさに実感しているものでした。
役柄に関しては、年齢を重ねていく中で生まれていく責任感や何かを背負わないといけないという一雄の葛藤や焦りなどに共感しました。
きっと僕だけではなく同世代の共通点なのかもしれません。
無限の可能性を感じていた10代から年を重ねていく中で、自分の限界を広げてくれるものは自分の中だけではなく、仕事など巡りあわせによってどこにでもあるものだと感じています。
今回は一雄という役に巡り合い、役を通して自分の可能性を広げていくことができたらと思います。
そんな等身大(同世代)の役を演じることになりましたが同時に水星人でもありますので、しっかりとした水星人になれるように、もっともっと水星について勉強してみたいと思います(笑)!!
過去の吉田監督の作品を拝見して、人と人との距離感の描き方がとても印象的だと思っていました。
その独特な人間の描き方は、コメディではなく監督のもたれている独自のユーモアな世界観なんだと思います。
30歳になったこのタイミングで、このテーマで、しかも吉田監督とのお仕事というのは、自分はとてもついていると感じます。
参加させてもらえることがとても楽しみです。

<亀梨和也★プロフィール>

1986年2月23日生まれ。東京都出身。歌手、俳優、タレント、KAT-TUNのメンバー。 1999年、『3年B組金八先生 第5シリーズ』で連続ドラマ初出演以降、数多くのドラマに出演しヒットに導く。近作では「セカンド・ラブ」(15)、「怪盗 山猫」(16)など多数。 また舞台にも積極的に参加し2015年に上演された寺山修司作、蜷川幸雄演出の音楽劇「青い種子は太陽のなかにある」では座長を務める。 映画出演作品には、『ごくせん THE MOVIE』(09/佐藤東弥監督)、『映画 妖怪人間ベム』(12/狩山俊輔監督)、『俺俺』(13/三木聡監督)、『バンクーバーの朝日』(14/石井裕也監督)、『ジョーカー・ゲーム』(15/入江悠監督)がある。

★橋本愛  大杉暁子(長女★金星人)役

吉田監督とは以前ご一緒させていただきましたが、今回は初めましての気持ちで臨みたいと思います。
宇宙とか宇宙人とか非現実的なモチーフはあれど、そこからはあまりに現実的な人間臭さを感じました。
頭の良い脚本と大胆で鋭利なテーマにくらっときていますが、美の昇華を一心に目指したいと思います。

<橋本愛★プロフィール>

1996年1月12日生まれ。熊本県出身。映画『Give and Go』(09/森英人監督)で初出演にして主演デビュー。2010年、中島哲也監督作品『告白』で存在感を放ち、注目される。吉田大八監督作品『桐島、部活やめるってよ』(12)などで、第86回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞、第36回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2013年からの朝の連続テレビ小説「あまちゃん」にて国民的人気を獲得。その他、主な映画出演作に、『管制塔』(11/三木孝浩監督)、『貞子3D』(12/英勉監督)、『Another アナザー』(12/古澤健監督)、『さよならドビュッシー』(13/利重剛監督)、『大人ドロップ』(14/飯塚健監督)、『渇き。』(14/中島哲也監督)、『リトル・フォレスト 夏・秋』(14/森淳一監督)、『ワンダフルワールドエンド』(15/松居大悟監督)、『リトル・フォレスト 冬・春』(15/森淳一監督)、『残穢 -住んではいけない部屋』(16/中村義洋監督)『シェル・コレクター』(16/坪田義史監督)、『うつくしいひと』(16/行定勲監督)、『バースデーカード』(16/吉田康弘監督)などがある

★中嶋朋子  大杉伊余子(妻・母★地球人)役

監督の『パーマネント野ばら』が好き過ぎます。いつか会えたら、話せたら!と思いつつ、その機会を得たらロクに話も出来なかった――完全なるファンです。
さらには、三島作品の「美しい星」!!!ですよ。
まさか、この作品と関わりを持てる人生になろうとは!なんでしょう、大興奮です。
あ、でも、私の役目は、地球人だからなぁ、地に足つけないとですね、かなり浮き足立ってますけど、私。
「宇宙人」として考えると、合点がいくことって、世の中には結構ある。
ちょっと「通じなそう」ってくらい、飄々としてる人。
なにをされても、どうしてだか許せちゃう人。
逆に、なにをされても腹が立つ人。
いやがおうなく、目を奪われる人etc….そっか、私の周りにいるあの人たちは「宇宙人」だったのだ――って。
なんかほっとする。
わかり合えないことが前提になると、なぜだか、俄然わかり合える気がしてくる、不思議だけど。
ていうか、このキャストの方々は、「宇宙人」ですね。
合点がいきます。
私は地球人なので、その辺よーくわかります。



<中嶋朋子★プロフィール>

東京都出身。1975年に劇団ひまわりに入団。1981年(昭和56年)から2002年(平成14年)までフジテレビで放送されたテレビドラマ 『北の国から』の 黒板蛍役で一躍有名になった。1990年に映画『つぐみ』(市川準監督)で各映画賞受賞。舞台などにも数多く出演。主な映画出演作に、 『時計 Adieu l'Hiver』(86/倉本聰監督)、『永遠の1/2』(87/根岸吉太郎監督)、『四月怪談』(88/小中和哉監督)、『ふたり』(91/大林宣彦監督)、 『あさってDANCE』(91/磯村一路監督)、『パラサイト・イヴ』(97/落合正幸監督)、『がんばっていきまっしょい』(98/磯村一路監督)、 『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男』(11/平山秀幸監督)、『東京家族』(13/山田洋次監督)、『小さいおうち』(14/山田洋次監督)などがある。 公開待機作品に『家族はつらいよ』(16/山田洋次監督)などがある。

★佐々木 蔵之介  黒木克己(謎の代議士秘書)役

大学で芝居をしていた頃、「美しい星」を愛読していました。当時は人間役を演じることの方が少なく、未知の宇宙生物なども多々演じて来ました。劇団名にも「惑星」が付いていました。 奇跡なのか‥運命なのか‥本作品で吉田大八監督と初めて仕事をします。
人間離れした吉田組のスタッフ・キャストにより、至高の三島由紀夫作品となりました。
来年5月の全「宇宙」一斉ロードショー、お楽しみに!

<佐々木蔵之介★プロフィール>

1968年2月4日生まれ。京都府出身。大学在学中から劇団「惑星ピスタチオ」で看板俳優として活躍。2000年、NHK連続テレビ小説「オードリー」で注目される。以降、ドラマ、映画、舞台と幅広く活動。2005年には自らプロデュースを務める演劇ユニット「Team申」を立ち上げる。主な映画出演作に『間宮兄弟』(06/森田芳光監督)、『アフタースクール』(08/内田けんじ監督)、『大奥』(10/金子文紀監督)、『岳−ガク−』(11/片山修監督)、第38回日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞作の『超高速!参覲交代』(15/本木克英監督)、『ソロモンの偽証 前篇・後篇』(15/成島出監督)、『夫婦フーフー日記』(15/前田弘二監督)、『残穢【ざんえ】−住んではいけない部屋−』(16/中村義洋監督)など。公開待機作に『破門 ふたりのヤクビョーガミ』(17/小林聖太郎監督)、『3月のライオン 前編・後編』(17/大友啓史監督)、『花戦さ』(17/篠原哲雄監督)がある。

★音楽 渡邊琢磨

ひと夏の白昼夢、作曲作業する間に「自分も早く宇宙人として覚醒し空虚な中年地球人から脱却したい」と思い至り目を醒ましてみたのだが、案の定、大杉家の人々も吉田大八監督も消え去っていて、いつもの荒涼とした日々が戻ってきた。アァ、宇宙人よ、とっとと私をアブダクションして下さい。

<渡邊琢磨★︎プロフィール>

1975年生まれ、宮城県出身。高校卒業後、米バークリー音楽大学へ留学、作曲を学ぶ。帰国後、活動開始。2000年、NYに渡り鬼才プロデューサー、キップ・ハンラハンとアルバムを共同制作。以降、国内外のアーティストと多岐にわたり音楽活動を行う。2007年、デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアー18ヶ国30公演にピアニストとして参加。バンド‘COMBOPIANO’や、本人主宰による室内楽アンサンブル‘Piano Quintet’等でも活動。主な映画音楽担当作品に、冨永昌敬監督の『コンナオトナノオンナノコ』(07)、『ローリング』(15)、染谷将太監督の『シミラー バット ディファレント』(13)、『清澄』(15)、熊切和嘉監督の『ディアスポリス - DIRTY YELLOW BOYS -』(16)など。また「劇団、本谷有希子」などの舞台や多くのCMに多数の楽曲を制作・提供している。

★劇中曲「金星」提供 平沢進

自分が演奏し、歌った楽曲がスクリーンから流れてくるのを聞くのは慣れていますが、今回のような経験は初めてです。奇妙で得体の知れない現実感を味わいました。まるで知らない国で迷子になり、自分の庭に埋めたはずの種が知らない民家の窓辺で花咲いているのを目撃したような感じです。

<平沢進★︎プロフィール>

音楽家。1979年、テクノポップバンド「P-MODEL」でデビュー。1989年よりソロ名義での活動も開始。音楽活動は多岐にわたり、2000年に行われた革新的な観客参加型ライブは「デジタルコンテンツグランプリ」の経済産業大臣賞を受賞。
2017年現在、オリジナルアルバムだけでもバンド・ソロ名義併せて27作品を発表している。今敏監督の『千年女優』(02)や『パプリカ』(06)などの映画音楽、「ベルセルク」シリーズなどのアニメ音楽、その他ゲーム音楽も数多く手掛けている。
公式サイト http://susumuhirasawa.com/