PRODUCTION NOTES
プロダクションノート

活かされたコメディの経験
パスカル・プザドゥーはこれまで多くのコメディ作品を手掛けてきた監督だ。彼女は言う。「私が今までコメディを監督していたことにも、原作者のノエルは興味を持ったようだったわ。笑いの要素が含まれることを望んでいたのね。なぜなら母親のミレイユがそういう人だったから。死に向かう冒険において2人は大いに笑ったの。ユーモアというプリズムを通せば人間の宿命にも耐えることができる。劇的にしすぎたり、逆に感動させるだけの映画にすることは、ノエルにとっては言語道断だった。それは笑いや生を取り去ってしまっているから。また今回、死という重大なテーマを扱うにあたり、観客にとっても消化が必要だと思ったの。深さもあるから軽さが必要になり、軽さがあるから深さも際立つのよ」

喜劇役者としてのキャリアを持つ、マドレーヌ役を演じたマルト・ヴィラロンガは語る。「脚本を読み込んで、わざと笑いを誘ったり、深刻ぶったりしないようにしたわ。人生は、誰にでも涙も笑いもあります。そのことを忘れないように、自然に演じるように心がけました」