ポスプロは、ローズ監督の立ち会いのもと、アフレコのみを日本で行い、他の作業はすべてロサンゼルスで実施された。編集作業においては、日本語を理解する必要があることから、ロス在住でバイリンガルのエディター、『We Are X』でサンダンス映画祭のワールドシネマドキュメンタリー部門で最優秀編集賞に輝いた上綱麻子が手掛けた。
音楽は、ローズ監督の盟友でありミニマル・ミュージックの旗手として知られる現代音楽の巨匠フィリップ・グラスに依頼された。グラスらしい、シンプルな旋律が心に響く楽曲が完成し、プラハのオーケストラで収録された。
こうして、イギリス人プロデューサーと企画・プロデュースし、日本で撮影、音楽はプラハで収録、ロスで仕上げるという、まさにワールドワイドな製作過程を辿って、新しい時代劇が完成した。プロデューサーは、「日本を舞台にした日本語の時代劇ですが、海外の観客も無条件で楽しめ、日本の観客にも新しい映像を体験してもらえる作品になったと思います」と語る。