臨場感とリアリティを追求した試合シーン
メッツ監督は、ボルグとマッケンローの内なる葛藤を表現するために、ハンディやステディカムカメラを多用した直感的な撮影法を採用し、臨場感とリアリティを生み出した。「一時代を築いた二人のアイコンをこの方法で映すことにより、雰囲気が伝わり、時に象徴的とも言える描写を創り上げることができた。それらは物語のテーマと、歴史上の重要性を伝えている」とメッツ監督は解説する。「二人の怪物が激突する、スケールの大きさが必要だった。ボルグとマッケンローの足元を起点として、没入感や時に圧迫感も感じさせるほどの画を撮るのに加え、そこから一歩引いて広角の画も撮影し、試合の壮大さと物語の実在感を強調した」