マハヴィル役を、インドの国民的大スター、アーミル・カーンが演じることになり、彼がプロデューサーも務めることになった。カーンの主演作『きっと、うまくいく』と『PKピーケイ』は、インドのそれまでの歴代興行成績第1位の記録を更新した。今や映画大国インドの最高峰のヒットメーカーとなったカーンだが、大ヒット作を生む秘訣は、「特にない」と打ち明ける。「私はただ、気に入った脚本を映画にしているだけだ。私自身が、まずは興奮し、読みながら感動し、そしていつまでも心に残る話をね。そうじゃないと、プロデューサーとして動こうとは思えないんだ。その時点では、興行成績のことなんて頭にはないね」。
そんなカーンが本作への参加を決めたのも、脚本を読んで、自身が純粋に「興奮する仕事だ」と感じたからだ。さらにカーンは、「私が惹かれるのは、今どきの流行にのった話ではないことが多いので、それがなぜ興行で成功するのかわからない。でももちろん、やっていて喜びを感じる仕事をして、かつそれが観客に共感してもらえるのは、すごくうれしいね」と語っている。