巨匠ジョニー・トー監督作が新たなる傑作へ
香港ノワールの名手と呼ばれるジョニー・トー監督の『ドラッグ・ウォー 毒戦』(12)のリメイクを手掛ける事についてイ・ヘヨン監督はこう胸を張る。「偉大なるオリジナルにプレッシャーは感じていたが、オリジナルに沿わないといけないという強迫観念は不思議と感じなかった。ジョニー・トー監督と私は方向性の異なる監督なので、自分が信じるところに従えば、自然と別の映画が撮れるだろうと感じていた。」ジョニー・トー監督のオリジナルから意識的に変えた点については「オリジナルがハードボイルドの権化だとすれば、私はハードボイルドの土台の上にウェットさを加えたかった。あるカットでは湿度高くベタベタと粘ついた感じで、あるカットでは情緒に満ちてしっとりした感性で」と語る。