キャラクターの強烈な個性がほとばしる傑作

「ノワール映画に挑戦する中で、僕が一番達成したいと思っていたことは、ぞれぞれのキャラクターをできるだけ魅力的に引き立たせることだった。だから、それぞれのキャラクターの中にある感情が物語の最後の最後まで保たれるように脚本を構成したんだ」とイ・ヘヨン監督は語る。プロデューサーのジョン・ヒソンは「主役から脇役まで多様なアイデンティティを持つ魅力的な登場人物が登場し、その意外性や狂気に観客は感情が揺さぶられ、たちまち引き込まれるだろう」と述べる。監督はそんなキャラクターを怪演した役者陣をこう称える。「役者陣の演技が見事の一言。俳優全員が見事にプロフェッショナルだったので、監督として私の要望を伝えるだけよかった。彼らのエネルギーに引っ張られるかたちで制作にのめり込んだ。この映画はキャラクター映画といっても過言ではない。俳優たちの顔で覚えられる映画であってほしい」