ルイス・オルテガ監督は、「黒い天使」と呼ばれたカルロス・ロブレド・プッチの半生にインスパイアされて、本作のアイデアがひらめいたという。カルロスは1971年から1972年にかけて強盗と殺人を繰り返した。カルロスにとって、死は単なる抽象概念でしかなかったようだ。つまり、何の実感も罪悪感もなかったということだ。
逮捕後、やはり社会を最も当惑させたのは、その美貌だった。
カルロスはメディアから、「ジャッカル」、「童顔のモンスター」などと呼ばれた。逮捕された当時は、ブロンドの巻き毛にまさに天使のような顔立ちをしていた。その美貌は人々を魅了し、ある警官は「まるで青年版のマリリン・モンローのような美しさだった」と語っている。