Production Note
プロダクション ノート

歌声、人格、愛──その全てに感動して脚本を執筆
 脚本家のニコラス・マーティンは、YouTubeでフローレンス・フォスター・ジェンキンスの歌を聴いて、その真摯な歌声に心を打たれたと語る。「とても感動的で面白かった。何度も聴くうちに、彼女がカーネギーホールでコンサートを開くまでのストーリーを映画にできると閃いた。」  フローレンスの生涯を調べていくうちに、マーティンは彼女の驚くべき人格に心を打たれる。彼女は太陽のような存在で、全てが彼女を中心に回っていた。さらにマーティンは、“夫”であるシンクレア・ベイフィールドとの関係にも感動する。シンクレアは別の女性と暮らしていながら、日記の中でフローレンスへの深い愛を告白している。伴奏者のコズメ・マクムーンを加えたトリオは、ニューヨークの芸術界の話題の中心だった。  脚本を書き上げたマーティンは、プロデューサーのマイケル・クーンに脚本を送る。クーンは「おかしさと感動のミックスだと思った」と感銘を受け映画化を決める。