山口智子

山口智子[真田令子]

1964年10月20日生まれ。88年NHK連続テレビ小説「純ちゃんの応援歌」で主演デビュー。その後は「王様のレストラン」(CX/95)、「ロングバケーション」(CX/96)など数々の話題作に出演する。近年ではNHK連続テレビ小説「なつぞら」「監察医朝顔」(CX/19)等で変わらぬ活躍を見せる。映画出演は『スワロウテイル』(96)以来27年ぶり。紀行・美術ドキュメンタリーにも数多く出演し、2010年からはライフワークとして、世界を旅して多様な音楽文化を映像ライブラリーに収めるプロジェクト「LISTEN.」を開始。

COMMENT

ボクシングについて全く無知であった私は、まず沢木耕太郎さんの小説を開きました。一気に引き込まれて、あっという間に読み切りました。「ボクシングは荒々しい男の世界」というそれまでの思い込みは、清々しい力に満ちた一陣の風にすっかり吹き飛ばされ、「どう生き切るか」という、命ある者全てへの問いかけに、自分も挑み直してみたいという思いが湧き上がってきました。「今」というこの瞬間に、熱く、濃く、己の心に偽りなく、力を注げるか。
私たちの一生は、自分と向き合う孤独な戦いであると同時に、人と人が出会って結ぶ豊かな実りに満ちている。
命を輝かせるリングと人生を重ねながら、今まで知らなかった世界に学んでいきたいと思っています。
日々猛練習を積み、心身ともにボクサーへと生まれ変わりつつある佐藤浩市さんと横浜流星さんの気迫に圧倒されています。まるでドキュメンタリーのような、リアルで純な輝きを放つ彼らの記録映画とも言える本作に関われる喜びと共に、本気で我が命を生きる覚悟で臨みます。