フィンランド映画である本作だが、ティンヤが卵から孵化させる“アッリ”と呼ばれる存在の造形は、ハリウッドの一流スタッフが集結して作り上げた。CGはほとんど使わず、『スター・ウォーズ』新三部作や『ジュラシック・ワールド』、『プロメテウス』を手掛けたグスタフ・ホーゲンがアニマトロニクス・デザイナーとして参加してアッリに息吹を吹き込み、『プライベート・ライアン』、『ダークナイト』で二度にわたるアカデミー賞ノミネート経験を持つコナー・オサリバンが特殊メイクアップを担当し、そのビジュアルを完成させた。アッリは、怒り、攻撃性、障害、悲しみ、愛されたい欲求という、ティンヤの母親が娘に持って欲しくないものを全て持つ存在として描かれている。