この映画の原題を直訳すると、「桜ともののけ」だ。母はとりわけ、精一杯咲き、潔く散る桜を愛でた。
また、もののけとは、すべての無生物、超自然的な存在を指す言葉だという。いささか大袈裟に言うなれば、
役者という生業は、「もののけ」のようなものではないだろうか。
これ以上、しっくりくる題名の遺作は望めない、と思った。
美しくて 切なくて ロマンティック。
久しぶりに希林さんに逢えた。もう少し 生きますよ わたしも!
雄大な自然に放り投げられた人間、
のた打ち回るも、無辺の世界で出逢ったおばあちゃんに、真実の光を見た。
鮮やかな映像と不可思議な話に惹きつけられ
「生きる」ことの意味に静かに思いをはせることになりました。
不思議な映画である。独特な世界観。
何が起きるのか目が離せない。最後まで気が抜けない。
最後に 樹木希林の いのち短し。
存在しているだけで感動する女優がこのスクリーンの中にいた。
「ゴンドラの唄」を歌う樹木希林だ。