グラニット・マウンテン・ホットショットが他と違うのは、技術や能力ではなく、トップにまで上り詰めたそのプロセスだ。「ホットショットとは、通常、農務省森林局の特殊チームに使われる言葉なんだ」とコシンスキー。「でもグラニット・マウンテン・ホットショットは地方自治体の一団。エリック・マーシュは、地元の男たちをホットショット隊員に成長させた。そんなことをやった人はそれまで誰もいなかった。何年にもわたる訓練を乗り越え評価を得るという相当難しいプロセスだったけれど、彼らはついにそれを成し遂げた。2008年に認可を受け、米国で初めての地方自治体によるホットショット隊となって、山火事と戦うために国中を飛び回ったんだ」。
グラニット・マウンテン・ホットショットが実際に活動していたのは6年間であるが、映画の中では短い期間に短縮してある。また彼らはその実力と手腕、そして意気込みのみでなく、町の中に出た時の礼儀正しさでも知られていた。『GQ』誌の2014年の記事の中には次のように書かれている。「マーシュの部下たちはシャツのすそを中に入れ、キャンプではつばを吐かず、洗い物をした後はシンクを拭いた。ウェイトレスや他人に対しては敬称をつけて呼びかけた」。
彼らにとって最後のシーズンとなった2013年当時、グラニット・マウンテン・ホットショットの隊員の平均年齢は27歳。隊の中でマクドナウは3度目のシーズンを迎えていた。