COMMENT

あまりにも急速に女性たちの作ったものが、
世界で冠をかぶせられるようになったことに私は戸惑いを感じている。
なぜ急に。
この映画を観れば、女性の作り手やスタッフたちが昨日、
今日涌いて出たのではなく、世界が騒ぎ始めるそのずっと前から、
虎視眈々と腕を磨いてきたのだということがよくわかる。
最小限にして最大を語る、
その張りつめた抑制と洗練とに引き込まれるだろう。
この運びが、新たなる分断を生むのではなく、
男も女もなく全てを思いやる方向に進むことを望んでいる。

西川美和(映画監督)

運命に従うしかなかった時代の女たちの秘めた熱情。
最後の長回しのシーンでの、主演女優の演技が圧巻で目が離せない。
登場人物も動きも少ないのに、
良質の室内劇を見たような気分だ。

上野千鶴子(社会学者)

炎が燃え上がる瞬間は一瞬だが、絵には悠久の時が付与される。
心に秘めた想いや、かけがえのない記憶さえもが、やがて死と共に消え去ってもなお。

岩井俊二(映画監督)

圧巻の描写 高揚が止まらないヴィヴァルディ
なんと美しく切ないのか。
まるで 書き足りない! 

YOU(タレント)

男がいない。
描かれるのは様々な階級の女の、
憂鬱かつ喜びに満ちた「生」の物語。
圧倒され、魅了され、心揺さぶられる。

長島有里枝(写真家)

なんとも美しい音のする映画。
キャンバスをなぞる筆の音や洋服が擦れる音など
一つ一つにとても引き込まれた。

松田ゆう姫(モデル・アーティスト)

筆のはこびが美しくて、目をみはった。

魚喃キリコ(漫画家)

絵画の中の名もなき女性たちが、
一斉に強い眼差しでこちらを見返した気がした。

柚木麻子(作家)

視線が交わらないからこそ伝わる感情があり、
視線が交わらないこそ信じ続けられる繋がりがある。

ミヤギフトシ(現代美術作家)

何度も鳥肌が立った。
今、作られるべき物語が完璧な形で結実している。
観た人の一生の映画になりうる作品。

山内マリコ(作家)

その輪郭を、覚えていたいと思うほど、
遠くへ離れていってしまう。
その震える吐息を、飲みこんでしまいたい。

前田エマ(モデル)

必要人数のみのキャスティング。
色彩の微妙なコントラストの中の白。
美しいとしか言いようのない作品に出会った。

北村道子(スタイリスト)

映画そのものが、画家・マリアンヌが描きそうな絵画のようで、息をのむほど美しい。
エロイーズの肖像画を引き受けたマリアンヌ。探りながら描き始め、躊躇いながらも筆を走らせ、
何かが違うと途中で止めては、再び新たに描き始める。
絵を描くプロセスは恋に似ている。問題はどこで完成とするかだ。
なぜなら、絵の完成は2人の恋の終わりを意味するのだから。
望まない完成の日が近づくにつれ、それが運命の愛だと、
忘れるよう努めなければいけないほどの狂おしい愛だと気がつく2人。
別れより、忘れられることの悲劇に打ちのめされた。

クリス-ウェブ 佳子(モデル・コラムニスト)

順不同・敬称略
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