2023.10.23 POSTED

スペシャルトークショー付き上映イベント 実施のご報告

本作のスペシャルトークショー付き上映イベントが1023日(月)にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで実施され、本作の出演者である「100年に一人の逸材」・新日本プロレス所属の棚橋弘至選手、そして、「黒のカリスマ」こと、蝶野正洋選手が特別ゲストとして参加。劇中でも取り上げられ、日本プロレス史に刻まれる“伝説の事件”「猪木問答」。当事者としてアントニオ猪木と対峙した2人だからこそ語ることのできる当時の心境や、衝撃エピソードを激白しました。

 

この日、登壇した蝶野選手は「今日は棚橋選手といろいろお話をしていこうとこれ外(マスコミ)に出ませんよね?」と報道陣を前にけん制し、観客を笑わせると棚橋は一輪挿しのような奇抜なヘアスタイルで登場。「話題になれってことで、猪木さんが馬鹿になれ!といってましたので」と猪木の言葉を引用し、続けて「花が咲こうと咲くまいと、生きていることが花なんだということを体現した」と自身のスタイルについて解説し、観客をどよめかせていました。

 

そんな2人をゲストに招いてのトークテーマは「猪木問答」。これは200221日に新日本プロレスの札幌大会(北海道立総合体育センター)で行われた、ファンの間ではいまなお語り草となっているプロレス史に残る“伝説の事件”。ことの発端はこの1ヶ月前、団体が進める格闘技路線の方向性に不満を感じていたエースの武藤敬司選手が新日本プロレスを退団し、ライバル団体である全日本プロレスに移籍するという事件が勃発。さらに、小島聡選手、ケンドー・カシン選手といった人気若手選手に加え、機密情報をもった経理部門トップの社員など複数のフロントを連れだっての退団・移籍だったこともあり、当時、プロレス界に大きな衝撃を与えました。

 

2000年代初頭は、PRIDEK-1など格闘技ブームもあり、プロレス人気は低迷。新日本プロレスもその影響を受け、経営的にも危機的状況に。

当時、数々の格闘技イベントのプロデューサーを務め、新日本プロレスの実質的なオーナーでもあったアントニオ猪木は新日本プロレス内において格闘技路線を推進するもリング上は“暗黒期”と呼ばれるほどに迷走。ファンからは拒絶反応がおき、会場は閑古鳥が鳴くようになっていました。

 

一方、移籍組と同様にその方向性に不満を持った所属レスラーも多く、何とかしてこの路線を変えたいと現役トップ選手であった蝶野正洋選手が

クーデター的に起こしたのが“神・アントニオ猪木”への公開直談判。新日本プロレスが危機的状況の中で、アントニオ猪木をリング上に呼び出し、新日本プロレスの方向性について決着をつける場にするはずだった蝶野選手の思いとは裏腹に、感情が昂った選手たちが次々にリングインしたことで、「猪木問答」が開演することに。

 

リングに上がった中西学選手、永田裕志選手、鈴木健三(健想)選手、さらに棚橋弘至選手に対して、アントニオ猪木の「オメエは怒ってるか!」の問いにそれぞれの怒りや思いをぶつけるも、斜め上をいく猪木節にことごとくなぎはじき返され、会場は爆笑の渦に。

 

このカオスな「猪木問答」を振り返り、蝶野選手は「本当は格闘技路線に行っていた猪木さんの口から“プロレス”というキーワードを引き出すためにやった」と真意を説明。当日、会場にある猪木の控え室を訪れた蝶野選手は「自分の試合の後に呼び込みます」というと「わかった」と二つ返事があり、登場してくれることになった舞台裏を披露してくれました。

 

「猪木問答」において、猪木に向かって「俺は新日本プロレスのリングでプロレスをやります!」と言った棚橋選手は「僕は4番目だったからなんとか凌げたというか。『オメエは怒ってるか!』という問に中西さん、永田さん、健三さんが撃沈していったので、直観的に“これは猪木さんの質問に答えてはダメだ”というと、蝶野選手は「猪木さんの球を受けずに、自分のボールを投げたじゃん、あれでいいんだよ」と棚橋選手の対応力を絶賛。

 

一方で棚橋選手は「『猪木問答』以降、蝶野さんが最前線で一人、体を張って闘ったのを見ていました。」と言えば、すかさず「本来はそういうのを(同じ闘魂三銃士の)橋本真也や武藤敬司が前に出てやっていいて、俺は後ろから二人を突っついているのが好きだったのに困りましたよ」と笑顔で応えていました。

 

蝶野選手といえば、猪木の付き人であったことから当時を振り返る場面では「猪木さんは24時間“アントニオ猪木”だった。怪我だったり、病気であっても正面からぶつかって、決してあきらめない人。そして、ほんとに優しい。近くにいる人を大切にしてくれるし、だから裏切るやつなんかはお前勝手に行けよ!と口では言うけど、それを憎んで最後まで根に持つような人じゃない。かっこいいですよね」と師匠への想いを語ると、続けて、「この映画をきっかけに猪木さんを知ってもらう最初の1本にしてもらって、もう10本くらい作らないとだめですね」と会場を笑わせました。

 

スペシャルトーク付き上映イベントの最後には棚橋選手が猪木のテーマ曲で本作の主題歌でエンドロールでも流れる「炎のファイター~Carry on the fighting spirit~」に乗せての「猪木コール」の合唱法をレクチャー。観客とともに大猪木コールでプロレス会場のような一体感と熱狂を上映前に作り、イベントは終了しました。