2026.01.12 POSTED

1月12日(月)開催「超時空舞台挨拶」レポート

1月12日(月)にユナイテッド・シネマ豊洲にて「超時空舞台挨拶」が実施され、河森正治監督をはじめ、ゲスト声優の日笠陽子さん、東山奈央さんが登壇しました。

満員御礼となったこの日、河森監督は「観ていただいて本当に嬉しいです!」と挨拶。日笠さんは「大好きな河森監督の作品に出演させていただけるだけでも嬉しいのに、今日は作品のお話もできるということで、幸せな年明けです!」とニッコリ。東山さんは役柄にちなみ、「スタンプ役で特別出演ということで、スタンプをたくさんあしらったかのような、にぎにぎしい衣装でやってまいりました!」と笑顔を弾けさせました。

声の役を務めた日笠さんは、本作の感想を尋ねられると「私が感想を述べるよりも監督にインタビューしたいくらい!どういうお気持ちで作られたんですか?メッセージ性が強すぎるから!」と興味津々の様子。

これに対し、河森監督は私用のスマートフォンを取り出しながら、次のように解説しました。

「スマホはアイデンティティの塊であり、SNS時代には見えないプレッシャーがあります。それだけ強力なデバイスを使っている人間が、時間と空間を越えて遥かな力を持っているということに気が付いていないのです」

この「スマホ=自我論」に日笠さんも共感し、「前澤栞とSHIORI@REVOLUTIONなど、この映画は対になっているものが印象的に映し出されていますよね。私もAIやChatGPTと喋っていると、もう一人の自分なのではないかと思う時があります」と語りました。東山さんも「もしかしたら、自分よりも自分のことを分かってくれているのが今の時代のスマホかもしれませんね」と頷いていました。

河森監督は、本作のストーリーを深みのあるものにした理由について、「早く答えが欲しい時代だからこそ、あえて簡単に答えが出ないような作りになっている」と語り、繰り返し鑑賞する“追い『迷宮のしおり』”を推奨しました。

また、本作におけるロボットアクションの意味にも触れ、「スマホは人間の能力の拡張装置です。通信能力などが地球の裏側まで拡張して発したメッセージが相手に命中する。それは情報の戦闘能力で見れば、スーパーロボットよりも凄い。手の中にバルキリーやアクエリオンを持っているのが現代人であり、それを表現したかった」と述べました。

日笠さんと東山さんは、河森監督が原作・総監督を務めた人気アニメ『マクロスΔ』シリーズで、それぞれ“歌姫”を演じています。そんな二人は、今作で前澤栞とSHIORI@REVOLUTIONの声を担当したSUZUKAさん(新しい学校のリーダーズ)を絶賛。

日笠さんが「歌声は圧巻!力強さと孤独をぶち破るパワーを持っていらっしゃる」と舌を巻けば、東山さんも「歌声を聴いた瞬間、胸がグワッとなりました。ライブシーンはカッコ良過ぎます!」と賞賛しました。

河森監督は歌唱パートに込めた想いとして、「宇宙戦争を兵器の力だけで解決したら、これまでのSF作品と同じになってしまいます。パワー対パワーではなく、文化の力、歌の力で戦争が終結するところまで描けたら、本当の意味でオリジナル作品だと言えます。それは夢物語かもしれませんが、そこに挑戦したかった。そんなことをかれこれ40年以上考えてきました」と解説しました。

「もし再び河森監督の作品に出演できるとしたら、どのような役を演じてみたいか」という質問に対し、日笠さんは「私はまだ監督の歌のセクションの意味を読み解けていないと思うので、また歌ってみたい!私の歌で戦いを止めたい!」と次回作に期待を寄せました。東山さんは「私はいつも味方側の役が多いので、敵サイドを演じてみたいです」と語り、二人揃って監督へ公開ラブコールを送りました。

これに対し河森監督は嬉しそうに、「これはちゃんと応えないとまずいですね!」と前向きに受け止めていました。

最後に河森監督は、「話し出すと限りないくらいのテーマを入れ込んだ作品で、二度目以降は印象が変わるような設計をしています。登場人物の関係性や横浜地下世界に流れる水の秘密など、それが分かった上で観ると印象が変わります。ぜひ何度も観ていただきたいです」と呼び掛け、舞台挨拶を締めくくりました。