13日、主演のギャスパー・ウリエル来日ジャパン・プレミアがアンスティチュ・フランセ東京にて行われました!
満員の客席の中、熱い拍手に包まれて登場したギャスパーは
「今日が日本で初お披露目ということで、文化の違う国でどんな反応が見られるのかドキドキしています。」とやや緊張気味。
今回の役に関して、
「主演ながらにセリフが少なく、“沈黙を通して最大限のことを伝える”ということが、
俳優としてとてもチャレンジだった。ドラン監督からシナリオが送られてきたとき、『心配しなくていいよ。沈黙というものが、どれほどの可能性を持っている表現方法なのか、二人で探っていこう。』という手紙が添えられていました。彼との共同作業は非常に興味深いものでした。」と語り、ドラン監督とのエピソードを明かしました。
さらに監督について
「ドラン監督というのは俳優に対して非常にリスペクトがある人で、映画へのアプローチの中で、常に俳優に特権的なポジションを与える人なのです。ですので、世界中の俳優にとって、彼と仕事をするということは非常に嬉しいことなんです。」
と共に仕事をすることがきた喜びを語りつつ、
「これまで一緒に仕事をしてきた監督とは全く違う仕事の仕方をする人でした。現場で新しいアイディアが湧いてくると、カメラが回り続ける中でカットもかけずにダメ出しをしたりしていました。その時に監督が思いついたことをすぐやってくれ、ということがしょっちゅうありました。」
と独特の撮影現場の様子を振り返りました。
更に、好きなシーンについては
「映画の中盤のルイと母親が対峙するシーンです。ドラン監督のどの作品においても一番大切な存在である“母親”との対峙のシーンであるからということもありますが、ドラン監督のどの作品においても“父親”というものが不在で、欠けているパズルの一片が“父親”となっているのです。しかし、このシーンでは“母親”が“父親”について一瞬言及し、感情がクライマックスに達するのです。」
と見所を語りました。
今回は7度目の来日となるギャスパー。
「自分でもよく憶えていないくらい何度も来日をしています。今回は少しオフタイムをもらえたので、京都に行きます。京都は10年ちょっとぶり。日本に来るということ自体が特別なことなので、またこういう機会が続くことを願っています。」
と日本滞在をとても楽しんでいる様子でした。