1月27日、世界がいま最も注目するふたりである本作のデイミアン・チャゼル監督と主演のライアン・ゴズリングが来日記者会見を行いました。
■最初の挨拶
デイミアン監督:「皆さまこんにちは。日本に来られて光栄です。この国で映画を紹介出来ることを嬉しく思っています。」
ライアン:「日本に来られて嬉しく思っている、また日本の皆さんはロマンチックでミュージカル好きだと聞いている。そんな日本に『ラ・ラ・ランド』のPRで来られて特別な思いです。ぜひこの映画を楽しんでもらいたいです。」
以下詳細レポート
Q1.アカデミー賞最多14 ノミネーションを果たした今のお気持ちは?
デイミアン監督:「まだショックから抜けられない。とても光栄なことだと思っている。発表があった時ライアンと一緒にいて、シャンパンでお祝いしました。そしてこの映画は心を込めて作った作品で、多くの人が自分たちの限界を超えて作った映画です。そういったチームの皆が評価されて本当に嬉しい。」
ライアン「私は、この映画を作ったこと自体が、賞を受けるに値する特別な作品だと思っています。そして多くの人たちに楽しんでもらえていることも素晴らしいことです。映画はチームで作るものだが、評価されるのは大抵特定の一人だったりする中で、この映画は大勢の人たちが認められて、感慨深いものがあります。」
Q2.この映画を作るにあたって、どのようにビジョンを確立させたのか、確立させるのに大変だったことはありますか?
デイミアン監督:「この映画を作るのには、長い時間がかかったんだけど、映画作りの鍵になった瞬間というのは、ライアンと出会った時です。彼がミュージカル好きだとことで話が盛り上がって、彼に作品に入ってもらうことになったんです。それから3か月間リハーサルをするのと同時にセットを作ったりコスチュームを作ったりしていて、皆で築き上げたものだと思っています。」
ライアン:「一番話し合ったことは、この作品をノスタルジックなものにしないということです。現代の人の理想と現実を織り交ぜて共感してもらえるような作品にしたかったです。」
Q3.デイミアン監督に質問です、これまでライアンが演じてきた役はダークサイドな役が多かったけれど、今回かどうやってライアンからこの役の素質を見つけたのですか?
デイミアン監督:「ライアンという人は何でも出来る素晴らしい役者で、確かにダークサイドやサイコパスのような役がらが多いけれど、ロマンチックで楽しい役もたくさんやっています。映画の知識も豊富でミュージカルに対しても熱意のある人なのです。」
Q4.それを受けてライアンさんはどうですか?
ライアン:「彼は、僕が書いた原稿を読んだまでです。もっと情熱的に言って欲しかったんだけど、彼はそういうの下手なんです(笑)。」
Q5.最近はオリジナルじゃない映画がヒットするのは少ないけど、それはなぜだと思いますか?『ラ・ラ・ランド』のような美しい映画にみんな癒しを求めているのでしょうか?
デイミアン監督:「ミュージカルには楽しさがあるのと同時に、正直なストーリーも必要だと思った。幻想的な部分とリアルな部分、思っていた以上に観客にそこを楽しんでもらえたんだと思います。」
ライアン:「最初から監督と話していたのは、映画というのは、映画館に行って大勢の人と一緒に観るものであり、スマートフォンで観るものではない。この映画で、大勢にの人が映画館で多くの人と一緒に観るという体験を達成できたことが素晴らしいと思っています。」
Q6.たくさんの映画のオマージュが隠れている映画だと思いますが、これだけはみんな気づいていないだろうという、こっそり入れ込んだオマージュはありますか?
デイミアン監督:「この作品は、いろんな映画の思い出の中で作っていたから、無意識にいろんな映画のオマージュが入っているんです。自分では気づいていなかったけれど、今回日本の方と話をしていて、鈴木清順さんのトウキョウドリフターズの要素が入っているみたいです。これが隠れたオマージュかなと思います。」
最後に
デイミアン監督:「本当にありがとうございました。日本に来て素晴らしいこと続きでした。この映画を日本の皆さんに診てもらえるのが嬉しいです。」
ライアン:「日本に来られて光栄です。ぜひ『ラ・ラ・ランド』を楽しんでください。」