この度、本作の完成披露試写会が行われ、主演の生田斗真さん、瑛太さんに加え、佐藤浩市さん、夏帆さん、山本美月さん、富田靖子さん、瀬々敬久監督が一堂に会しました。
盛大な拍手に包まれる中、先陣を切った生田さんと瑛太さんの2人は、客席通路を横切り颯爽と登場。黄色い歓声を浴びながらファンに笑顔を向け、ゆっくりと舞台に上がりました。続いて、佐藤さん、夏帆さん、山本さん、富田さん、瀬々監督も登壇し、日本映画界を代表する豪華俳優陣が舞台上に集結すると、会場には一気に厳粛な空気が漂いました。
「この映画、はっきり言って問題作です。ですが、瀬々監督の指揮の元、全てのキャスト全てのスタッフが尋常じゃない覚悟をもって作り上げた作品ですので、この映画をしっかりと受け止めてほしいなと思います。」と、生田さんが主演として力強く挨拶しスタートした本イベント。
生田さんに続き、瑛太さんも「衣装合わせの際に、瀬々監督から「僕が俳優だったらこの役は受けない」と言われましたね(笑)。やはり演じる上での覚悟は必要でした。全面的に殺人を犯した人間に対して否定的なことを感じますが、観てくれる方に対して、役を通してどんな光を与えられるのかということを想像しながら演じていました」と、難解な役作りを振り返りながらコメントしました。
体当たりの演技で挑んだ夏帆さんは「脚本を読んでいくと皆さんと同じく、なかなか覚悟が必要だなと感じました。この役を好きになれるのかなと思って正直すごく悩みましたが、この難しい題材を瀬々監督がどういう風に作っていくんだろうと、私自身現場で観たかったので、覚悟を決めました。」と、オファーを受けた時の率直な気持ちを告白。
続く山本さんは「監督から「唯一君の演じる役は普通の役だから、普通を演じてくれ」と仰っていただいて、“普通”ってなんだろうとすごく考えさせられました。」と現場での様子を語りました。
一方、富田さんは、「脚本を読んだ時にやらなきゃと思い、そして完成した作品を観た時に、作品に息遣いや血の流れをすごく感じたので、参加できて本当に良かったです。」とコメント。
また、4作品目の瀬々監督作品出演となる佐藤さんは、完成した作品について「昨今、勝った負けたとか、白か黒かとか、二面的な物事の捉え方が多い気がしていますが、やはり物事には色んな側面があり、多面的である。私も考えていたことですので、瀬々監督が常にこうした題材に取り組んでいかれるというのは、非常に気持ちがよく分かります」と長年苦楽をともにする戦友ならではの言葉で称賛を贈りました。
各キャストが各々の視点で本作への強い想いを語る中、メガホンを取った瀬々監督は、「素晴らしい俳優陣の方々が、本作では今まで見せたこともない表情をしているので注目してほしい」と力説。
トークは続き、過去に何度か共演経験がある生田さん・瑛太さんは、「もはや多くを語らなくても、どこか太い部分で繋がっているような関係を築けていると思います。心地良い現場でした。」(生田さん)、「もう共演も3度目、生田斗真という俳優が現場でどういった覚悟で来るのかわかっていたので、斗真に身を委ねていましたね。」(瑛太さん)と互いを絶賛。大盛り上がりのイベントとなりました。