2019.03.05 POSTED

ピーター・ファレリー監督来日記者会見を実施しました!

3月5日(火)より、初来日中のピーター・ファレリー監督の記者会見を実施致しました!
アカデミー賞直後の会見ということで、オスカー受賞監督に質問するため多くのマスコミ・映画評論家で満席の会場からの拍手で迎えられた監督は、「作品を作っている時には、まさかこういうことになるとは思っていませんでした。日本に来ることができて本当に嬉しいです」とご挨拶。

会場からの質疑応答で「本作が評価されている理由」を尋ねられ「この作品の強みは、希望が感じられるところだと自負しています。お互いに会話をして、お互いを知ることで共通点を見出すことができた。そしてそれが、トニーとドクターの実話で、二人が生涯の友になったという希望が響いたのだと思います」と自身の作品について見解を述べました。

続いて、これまで『メリーに首ったけ』などコメディを手がけてきた監督ということで、本作のテイストが違う点、変化について質問されると、「今までもアカデミー協会の人たちは親切でしたが、受賞してさらに親切にしてもらっています(笑)」と会場を笑わせつつ、「確かに今までとは違うタイプの作品ですが、違う物を作りたいと思ったわけではなく、この作品を作りたいという心に従いました。一人の人間として成長し続けたいと考えているので変化があったと思ってもらえることは嬉しいです。コメディも好きですが、いつかドラマを作りたいと考えていました。『グリーンブック』と出会いは本当に偶然で、ストーリーを耳にして絶対に作らなければと思いました」と答えました。

質疑応答が終了するとゲストとして、俳優の伊藤健太郎さんが登場。
伊藤さんはアカデミー授賞式前から『グリーンブック』の作品賞と、マハーシャラ・アリの助演男優賞受賞を予測していたほど本作の大ファンということで、ファレリー監督に会うため駆けつけました。
受賞を的中させたことについて、「とても素敵な作品で、アリも素敵な俳優なので、単純に直感です。友達にもずっと『グリーンブック』がいい、と言っていました。だから受賞はなんの不思議ではないです。監督が隣にいらっしゃってめちゃくちゃ嬉しいです!」と本作への愛を語りました。
また最近、伊藤さんがコメディドラマに出演していたということで、「コメディがやるのも見るのも好きなのですが、コメディを取る上で気をつけている部分はありますか?」と尋ねると、「コメディを作るときはジョークやネタから考えることはない。観客より前に自分が好きなキャラを作ることが大事。そして観客が好きになってくれればジョークも楽しんでくれる。いい例は『メリーに首ったけ』のヘアジェルのシーンですね」と、過去の代表先を挙げて説明しました。

すると今後は監督から伊藤さんに「日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞されて、あっという間にスーパースターになったんですよね?どんな気分ですか?僕は伊藤さんの歳にはナイトクラブでアルバイトをしていました」と逆質問。
「自分でもびっくりして、追いついていないです」と照れる伊藤さんは、司会者からハリウッド進出について問われ、「いつか行ってみたいというのは、役者として目標ではあります。いつか機会があればぜひ、と思っています」と夢を語り、監督に「ハリウッドで活躍するには何が大切必要ですか?」と聞くと「伊藤さんはどこにいても素晴らしいお仕事をされると思いますが、まずは行くことが大事。いつか一緒に仕事がしたいですね」と未来の伊藤さんに出演オファー!
まさかの展開に伊藤さんは「この言葉を忘れずに日本で頑張って、いつかハリウッドで“忘れてませんよね”と伝えたいです」と照れ笑いでした。

最後に伊藤さんから監督へ、監督の名前入りの法被をプレゼント。監督が「希望を感じていただきたい。世界中が厳しい時代になっていて、アメリカでも人種問題など色々あります。でも、いつだって希望はあると信じていますし、話すことで希望は生まれるんだと思います。そんなことクサいんじゃない、と思われるかもしれませんが、話すことから始めなければ何も生まれない。それがこの映画のメッセージです」と語り、大盛り上がりで記者会見は終了しました。