ABOUT THE MOVIE

INTRODUCTION

見たことのない
圧巻のエンディングに拍手喝采!
息子が父を超えるとき、何を想うのか

父も息子も、指揮者の親子。父・フランソワ・デュマール(ピエール・アルディティ)は、輝かしいキャリアを誇る大ベテラン。息子のドニ・デュマール(イヴァン・アタル)は指揮者として才能を発揮し、今や飛ぶ鳥を落とす勢い。ある日、父へ一本の電話が。それは夢にまで見た世界最高峰<ミラノ・スカラ座>の音楽監督就任の依頼だった。しかし、ドニは父の偉業を素直に喜ぶことができないでいた。翌日、ドニにスカラ座の総裁から呼び出しが。なんと父への依頼は、息子への依頼の誤りだった。ドニは父に真実を伝えなければいけない苦渋の選択を迫られるーーー。

主人公ドニを演じるのは『ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール』(03)で実生活でも夫婦であるシャルロットと共演・監督を果たしたイヴァン・アタル。ピエール・アルディティやミュウ=ミュウなどフランスを代表する名優たちが家族の葛藤のドラマを見事に描き出す。監督は俳優としても活躍するブリュノ・シッシュ。プロデューサーにはアカデミー賞作品賞受賞『コーダ あいのうた』(22)のフィリップ・ルスレらが参加。親子の対峙と再起の物語を彩るのは、数々のクラシックの名曲たち。世界最高峰<ミラノ・スカラ座>の豪華絢爛、大迫力の熱い演奏シーンは必見!さらに主人公が小澤征爾のスカラ座で指揮をする映像を見るシーンも!子が親を越えるとき、父は、息子は、何を思うのか。初めて二人が親子として向き合った時、誰も見たことのない驚きのステージが生まれる!

STORY

最悪の不協和音は、
やがて圧巻のフィナーレへ━━!
父と息子は渾身のタクトで
自らの音楽を再び輝かせる!

父も息子も、パリの華やかなクラシック界で活躍するオーケストラ指揮者の親子。父・フランソワ(ピエール・アルディティ)は、40年以上の長きに渡り輝かしいキャリアを誇る大ベテラン。ひとり息子のドニ(イヴァン・アタル)も、指揮者としての才能を遺憾なく発揮し、今やフランスのグラミー賞にも例えられるヴィクトワール賞を受賞するほど破竹の勢い。
だが、栄えある息子の授賞式会場に、父の姿はなかった。祝いの言葉のひとつもよこさない父の素振りに呆れ果て、受賞パーティもそこそこに、恋人のヴァイオリニスト・ヴィルジニ(キャロリーヌ・アングラーデ)との情事に耽るドニ。いっぽうのフランソワも「自慢の息子さん、快挙ですね!」と仕事仲間からたびたび煽られることが癪に触り、「今日の演奏は最悪だ!」と周囲に当たり散らす始末。

そんなある日の練習中。突然、父・フランソワの携帯電話が鳴る。それは夢にまで見た世界三大歌劇場であるミラノ・スカラ座の音楽監督への就任依頼だった。奇しくもこの日は、フランソワの誕生日。彼の妻でドニの母・エレーヌ(ミュウ=ミュウ)や、ヴィルジニらが一同に会した誕生パーティは、一転して「スカラ座に乾杯!」と、家族全員が父の快挙を祝福する最高の一夜となった。しかし、歓喜の美酒に酔い痴れる老いた父の様子に、息子の表情はみるみる険しくなっていく。やはりこの日も、父と息子の間には、相変わらずの不協和音が鳴り響いていた……。

翌日、息子はスカラ座のマイヤー総裁に呼び出され、父への依頼は“デュマール違い”で、実はドニへの依頼の誤りだったことを告げられる。驚きを隠せずに動揺するドニ。彼は、スカラ座の音楽監督の重責を担うには、まだ経験不足のため依頼を固辞したいという思いが強かった。いっぽうの父は、ドニの高校生のひとり息子・マチュー(ニルス・オトナン=ジラール)の自動車教習所代や、ACミランのシーズン・チケットまでいつの間にか手配していた。そんな浮き足立って大盤振る舞いしている父に、真実を伝えなければならないという難題を課されたドニは、人生最大の窮地に立たされる。やがて、初めて親子が腹を割って本音で語り合うためにシャンパンを傾けたとき、父の口からこれまで語られなかった衝撃の真実が明かされる……。

MUSIC

物語を彩る
クラシックの名曲たち

ブラームス
「間奏曲第7番」
ベートーヴェン
「交響曲第9番」
シューベルト
「セレナーデ」
モーツァルト
「ラウダーテ・ドミヌム」
ラフマニノフ
「ヴォカリーズ」
モーツァルト
「フィガロの結婚 序曲」
ドヴォルザーク
「母が教えてくれた歌」
モーツァルト
「ヴァイオリン協奏曲第5番」

・・・ほか多数

CAST

イヴァン・アタル

ドニ・デュマール役

イヴァン・アタル

1965年1月生まれ、イスラエル出身。2歳までテルアビブで過ごしその後フランスへ。演劇学校在学中に舞台「ブルースが聞こえる」でデビューしTVドラマにも出演。90年『愛さずにいられない』で映画デビュー、セザール賞有望若手男優賞を受賞。『愛を止めないで』(91)で共演した恋人役のシャルロット・ゲンズブールと結婚。『ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール』(03)ではシャルロットと共演、監督も果たし、女優を妻にした普通の男の受難を実体験に基づいて軽妙に描いた。主な作品に『ニューヨーク、アイラブユー』(10/兼監督)、『マイ・ドッグ・ステューピッド』(22/監督・脚本・出演)などがある。

ピエール・アルディティ

フランソワ・デュマール役

ピエール・アルディティ

1944年12月生まれ、フランス出身。アラン・レネ監督作品に数多く出演。主な出演作に『メロ』(88)、『スモーキング/ノースモーキング』(93/未)、『男と女、嘘つきな関係』(97)、『恋するシャンソン』(98)、『巴里の恋愛協奏曲』(04)、『華麗なるアリバイ』(10)、『ベル・エポックでもう一度』(19)などがある

ミュウ=ミュウ

エレーヌ役

ミュウ=ミュウ

1950年2月生まれ、フランス出身。舞台に出演したのち、1971年より映画にも出演するようになる。『夜よ、さようなら』(80)でセザール賞最優秀女優賞を獲得するが、受賞を辞退。このほかにセザール賞最優秀女優賞には9回ノミネートされている。日本では『バルスーズ』(75)のヒロインとして有名。『ドライ・クリーニング』(97)で、在パリの海外記者によるリュミエール賞の最優秀女優賞を受賞。主な出演作に『読書する女』(89)、『五月のミル』(90)、『恋愛睡眠のすすめ』(07)、『タイピスト!』(13)など。

キャロリーヌ・アングラーデ

ヴィルジニ役

キャロリーヌ・アングラーデ

1982年6月生まれ、 フランス出身。演劇界で活躍の後、映画界へ。主な出演作品に『パリ、嘘つきな恋』(19)、『俺はマンデラになる』(21)、『La vie pour de vrai』(23/未)などがある。

パスカル・アルビロ

ジャンヌ 役

パスカル・アルビロ

1970年4月生まれ、フランス出身。映画、TVドラマに出演、演劇界でも活躍。主な出演作品に『ボヴァリー夫人とパン屋』(15)、『パリの家族たち』(19)、『MISS ミス・フランスになりたい!』(21)、『マイ・ドッグ・ステューピッド』(22)、『オートクチュール』(22)など

STAFF

監督・脚本

ブリュノ・シッシュ

1966年8月生まれ、フランス出身。監督兼脚本家であり俳優としても活躍。監督作では『バルニーのちょっとした心配事』(02)、『Hell 私の名前はヘル』(06)が知られる。

製作責任者

フィリップ・ルスレ

1968年7月生まれ、フランス出身。フランスで記録的スーパーヒットとなり、日本でも大ヒットとなった『エール!』(14)でセザール賞にノミネートされ、米国アカデミー賞作品賞含む主要3部門を受賞した『コーダ あいのうた』にも参加。製作を手掛けた主な作品は、『アデュー、ぼくたちの入江』(97)、『バルニーのちょっとした心配事』(00)、『ロード・オブ・ウォー』(05)、『幸せの教室』(11)、『大統領の料理人』(12)、『あしたは最高のはじまり』(16)、『母との約束、250通の手紙』(17)、『家なき子 希望の歌声』(18)など。

CAST / STAFF

ドニ・デュマール / Denis
イヴァン・アタル / Yvan ATTAL
フランソワ・デュマール / François
ピエール・アルディティ / Pierre ARDITI
エレーヌ / Hélène
ミュウ=ミュウ / MIOU MIOU
ヴィルジニ / Virginie
キャロリーヌ・アングラーデ / Caroline ANGLADE
ジャンヌ / Jeanne
パスカル・アルビロ / Pascale ARBILLOT
マチュー / Mathieu
ニルス・オトナン=ジラール / Nils OTHENIN-GIRARD
監督・脚本 / Réalisateur
ブリュノ・シッシュ / Bruno CHICHE
製作責任者 / Producteur délégué Philippe
フィリップ・ルスレ VENDÔME FILMS
/ Philippe ROUSSELET, VENDÔME FILMS
編集 / Chef monteur
ウィディ・マルシェ / Widy MARCHÉ
美術 / Décors
クレマン・ジョリヴェ / Clément JOLIVET
衣装 / Costumes
イザベル・マチュー / Isabelle MATHIEU
音楽 / Musique originale
フロレンシア・ディ・コンシリオ / Florencia DI CONCILIO

MAESTRO(S) ふたりのマエストロ

8.18(Fri.) ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下、シネ・リーブル池袋 ほか全国順次公開