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本年度アカデミー賞®主要6部門ノミネート(作品賞、監督賞、主演女優賞、脚本賞、撮影賞、編集賞)その他世界の映画賞を座巻!

INTORODUCTION

『イン・ザ・ベッドルーム』
『リトル・チルドレン』
トッド・フィールド監督
16年ぶりの待望の最新作!

ベルリンフィル初の女性
マエストロ<リディア・ター>、
芸術と狂気がせめぎ合い、
怪物が生まれる。
その衝撃に世界平伏!

  • ケイト・ブランシェットが、自身の最高傑作を塗り替えた!4度目となるゴールデン・グローブ賞、ヴェネチア国際映画祭女優賞、全米・NY・LAの批評家協会賞と名誉ある賞を次々と制し、『ブルージャスミン』に続くアカデミー賞®も最有力との声が日に日に高まっている。
    監督と脚本と製作は、これまで手掛けた長編映画『イン・ザ・ベッドルーム』と『リトル・チルドレン』の2作で、アカデミー賞®脚色賞にノミネートされたトッド・フィールド。16年ぶりとなる全世界熱望の最新作だ。
    フィールド監督が、その鋭敏な表現力によって、「唯一無二のアーティスト、ケイト・ブランシェットに向けて書いた」と語るのは、絶対的な権力を振りかざす天才的な指揮者リディア・ターの物語。音楽界の頂点に上りつめたターだったが、名声を守り続けるための重圧と、何者かに仕掛けられた陰謀によって、少しずつ心の闇が暴かれていく─。崇高なる芸術と人間の欲望と狂気が交錯し、誰も体感したことのない禁断の交響曲を奏でる、驚愕のサイコスリラー!

  • ヨーロッパの名優たちが本気で極めた演奏と演技
    本物の芸術を追求した驚異と陶酔の映像世界

    世界最高峰のオーケストラの一つであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター。彼女は並外れた才能とそれを上回る努力、類稀なるプロデュース力で、自身を輝けるブランドとして作り上げることに成功する。今や作曲家としても、圧倒的な地位を手にしたターだったが、マーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャー、そして新曲の創作に苦しんでいた。そんな時、かつてターが指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは、追いつめられていく─。

  • ターに扮するケイト・ブランシェットは、ドイツ語とアメリカ英語をマスターし、ピアノと指揮をプロフェッショナルから本格的に学び、すべての演奏シーンを自身で演じきった。ターのオーケストラのコンサートマスターで、ターの恋人でもあり、養女を一緒に育てているシャロンには、『Yella(原題)』でベルリン国際映画祭銀熊賞(女優賞)を受賞し、本作でインディペンデント・スピリット賞にノミネートされたニーナ・ホス。きれいごとの愛だけには収まらない二人の関係を、複雑な感情をたたえた強い瞳で体現した。ターのアシスタントで副指揮者を目指すフランチェスカには、『燃ゆる女の肖像』で一躍注目され、セザール賞にノミネートされたノエミ・メルラン。師弟関係にありながら、どちらも相手を信用できずにいる緊張感あふれる人間模様を表現した。ロシア人チェロ奏者オルガ役には、実際にチェロ奏者として活動し、本作が俳優デビューとなるソフィー・カウアー。多数の演奏家と俳優が参加したオーディションで見事に抜擢され、ターを振り回す自由奔放なオルガを瑞々しく演じた。投資銀行家でターの財団を支援するエリオットには、『キングスマン』の名優マーク・ストロング。

  • 本物のクラシックの世界を描きたいと考えたフィールド監督のために、「指揮者は何を考えているか」の著書で知られ、レナード・バーンスタインと親交の深かった指揮者ジョン・マウチェリが脚本の監修を務めた。さらに、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地での撮影が実現。『ジョーカー』でアカデミー賞®を受賞したヒドゥル・グドナドッティルが音楽を担当、クラシック音楽映画にジャズと民族音楽も忍ばせ、独自の世界観を構築した。

    五感を震わせる圧巻のラストが、あなたを待つ!
    目を凝らせ!

STORY

  •  リディア・ター(ケイト・ブランシェット)に、叶わぬ夢などなかった。アメリカの5大オーケストラで指揮者を務めた後、ベルリン・フィルの首席指揮者に就任、7年を経た今も変わらず活躍する一方、作曲者としての才能も発揮し、エミー賞、グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞のすべてを制した。師バーンスタインと同じくマーラーを愛し、ベルリン・フィルで唯一録音を果たせていない交響曲第5番を、遂に来月ライブ録音し発売する予定だ。加えて、自伝の出版も控えている。
    また、投資銀行家でアマチュアオーケストラの指揮者としても活動するエリオット・カプラン(マーク・ストロング)の支援を得て、若手女性指揮者に教育と公演のチャンスを与える団体「アコーディオン財団」も設立し、ジュリアード音楽院でも講義を持つことになった。
    そんな超多忙なターを公私共に支えているのは、オーケストラのコンサートマスターでヴァイオリン奏者のシャロン(ニーナ・ホス)だ。彼女はターの恋人で、養女のペトラを一緒に育てるパートナーでもある。さらに、ターの副指揮者を目指す、アシスタントのフランチェスカ(ノエミ・メルラン)も、厳格かつ緻密なターの要求に応えていた。
    誰もが自分に従う王国に君臨するターだが、このところ新曲の生みの苦しみに頭を痛めている。仕事部屋に独りでこもり思索に没頭していたターは、どこかの部屋からかそれとも幻聴なのか妙な音が聞こえるようになる。同時に交響曲第5番のリハーサルも始まるが、ターが要求する水準はこれまでより遥かに高く、彼女の思う演奏にはなかなか辿り着かないことにも焦っていた。

  • そんな中、財団のプログラムでターが指導した、クリスタという若手指揮者が自殺したのだ。ターは巻き込まれることを恐れて、それらのメールをすぐさま削除する。
    夜中、規則正しいリズムの音で目覚めるター。何事かと探すと、書斎のメトロノームがつけっぱなしになっていた。ペトラかと疑うが、彼女は勝手に入ったりしないという。リハーサルは相変わらずうまくいかず、クビにしようとした副指揮者のセバスチャンからは、フランチェスカと関係があって彼女をひいきにしているのだと非難される。そのフランチェスカもターの命令に背いて、クリスタからの抗議のメールを削除していなかった。
    様々な重圧から追い込まれていくターの唯一の喜びは、新人チェロリストのオルガ(ソフィー・カウアー)の存在だった。その輝く才能と何事にも物怖じしない奔放さに惹かれたのだ。ターはコンサートのもう1曲を、オリガが得意だというエルガーのチェロ協奏曲に決定し、ソロ奏者はオーディションで選ぶと発表する。第一奏者は傷つき、シャロンは嫉妬にかられ、他の楽団員たちにも驚きと反発が広がっていく。
    ようやく演奏が完成に近づいた時、ターは財団からクリスタの自殺に関して、弁護士に連絡するようにと指示される。財団にターへの告発状が届いたというのだ。思いがけない陰謀が動き始め、ターの心の闇は少しずつ広がっていく─。

CAST

CATE BLANCHETT/Lydia Tárケイト・ブランシェット/
リディア・ター

1969年、オーストラリア、メルボルン生まれ。国際的に最高峰の評価を集める俳優で、プロデューサー、アート・ディレクター、人道家としても活躍。『アビエイター』(04)で初のアカデミー賞®に輝き、『ブルージャスミン』(13)で2度目の同賞とゴールデン・グローブ賞を受賞。また、ゴールデン・グローブ賞を受賞した『エリザベス』(98)、『あるスキャンダルの覚え書き』(06)、同賞とヴェネチア国際映画祭女優賞を受賞した『アイム・ノット・ゼア』(07)、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』(07)、『キャロル』(15)でアカデミー賞®にノミネートされる。近年のその他の出演作は、ギレルモ・デル・トロ監督の『ナイトメア・アリー』(21)と声の出演の『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』(22)など。

NOÉMIE MERLANT/Francesca Lentiniノエミ・メルラン/
フランチェスカ・レンティーニ

1988年、フランス、パリ生まれ。モデルとしてキャリアをスタートし、セリーヌ・シアマ監督の『燃ゆる女の肖像』(19)で絶賛され、セザール賞とヨーロッパ映画賞にノミネートされ、時代を代表する実力派国際女優の一人となる。その他の出演作は、『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』(14)、ヴァンサン・カッセル主演の『避暑地で魔が差して』(15・劇場未公開)、『パリの家族たち』(18)、『英雄は嘘がお好き』(18)、『恋する遊園地』(19)、『不実な女と官能詩人』(19)、ジャック・オーディアール監督の『パリ13区』(21)など。

NINA HOSS/Sharon Goodnowニーナ・ホス/
シャロン・グッドナウ

1975年、ドイツ生まれ。今ドイツで最も称賛されている俳優。キャリアを通して、30以上の映画賞にノミネートされており、その中の多くの賞を手にしている。『Yella(原題)』(07)でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞し、『東ベルリンから来た女』(12)でヨーロッパ映画賞にノミネートされる。その他の出演作は、『スキャンダラス・クライム』(96)、『素粒子』(06)、『ブラッディ・パーティ』(10)、『誰よりも狙われた男』(13)、『あの日のように抱きしめて』(14)、TVシリーズ「HOMELAND」の13エピソード(14~17)、フォルカー・シュレンドルフ監督の『男と女、モントーク岬で』(17)、TVミニシリーズ「クリミナル:ドイツ編」(19)、TVシリーズ「The Defeated -混沌のベルリン-」の8エピソード(20)など。

SOPHIE KAUER/Olga Metkinaソフィー・カウアー/
オルガ・メトキナ

2001年、イギリス、ロンドン生まれ。ノルウェー国立音楽大学で世界的なチェロ奏者トルレイフ・テデーンに学ぶと共に、服部国際奨学財団とリヒテンシュタイン国際音楽アカデミーの奨学生として勉学に励む。8歳でチェロを弾き始め、英国王立音楽院のジュニア・アカデミーに合格し、奨学生として7年通う。ソロ奏者として11歳からリサイタルを行い、オーケストラ奏者としては13歳でデビュー、13歳から18歳まで「Search for a Cello Soloist」を含む多くの国内大会で優秀な成績を残し、16歳でジュニア・アカデミーの該当部門の賞を全て制覇。本作が映画初出演で、劇中音楽を収めたアルバムでは、ナタリー・マーレイ・ビール指揮の下、ロンドン交響楽団と共に録音に参加している。

ALLAN CORDUNER/Sebastian Brixアラン・コーデュナー/
セバスチャン・ブリックス

1950年、スウェーデン生まれ。100作以上に出演するベテラン俳優。主な出演作は、『愛のイエントル』(83)、『トーク・レディオ』(88)、『シャドー・メーカーズ』(89)、『エドワード II』(91)、TV映画「真・地獄の黙示録」(93)、『インポスターズ』(98・劇場未公開)、『トプシー・ターヴィー』(99)、『灰の記憶』(01)、『ムーンライト・マイル』(02)、『五線譜のラブレター DE-LOVELY』(04)、『ヴェラ・ドレイク』(04)、『ヴェニスの商人』(04)、『上海の伯爵夫人』(05)、『ディファイアンス』(08)、『黄金のアデーレ 名画の帰還』(15)、『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』(16)、『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』(17)など。

JULIAN GLOVER/Andris Davisジュリアン・グローヴァー/
アンドリス・デイヴィス

1935年、イギリス、ロンドン生まれ。『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(80)のマクシミリアン・ヴィアーズ将軍役、『007/ユア・アイズ・オンリー』(81)でのギリシャ人の悪党アリスト・クリスタトス役、『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(89)のアメリカ人ナチス探偵ウォルター・ドノヴァン役などを演じ、映画史にその名を刻む。近年では、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)では巨大グモの声優を務め、『トロイ』(04)、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(09)、TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のシーズン1~6(11~16)などに出演する。

MARK STRONG/Eliot Kaplanマーク・ストロング/
エリオット・カプラン

1963年、イギリス、ロンドン生まれ。今、最も強い迫力と存在感を放つ俳優。近年では、サム・メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』(19)、製作も手掛けるTVシリーズ「テンプル駅地下診療所のDr.ミルトン」(19)、『クルエラ』(21)への出演で知られる。代表作は、リドリー・スコット監督の『ワールド・オブ・ライズ』(08)と『ロビン・フッド』(10)、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(09)、ガイ・リッチー監督の『シャーロック・ホームズ』(09)、『裏切りのサーカス』(11)、マシュー・ヴォーン監督の『キック・アス』(10)と『キングスマン』(14)、その続編『キングスマン:ゴールデン・サークル』(17)、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(14)、『女神の見えざる手』(16)など。

TAR/ター