父親と二人暮らしのチャーリーは厩舎のオーナーのデルから競走馬ピートの世話を頼まれ、家計を助けるため引き受ける。素直で呑み込みが早く、馬を可愛がるチャーリーは、すぐにデルに気に入られた。騎手のボニーからは「馬を愛しちゃダメ。競走馬は勝たなきゃクビよ」と忠告されるが、ピートはチャーリーが唯一心を許せる存在だった。ある夜、チャーリーは男の罵声で目を覚ます。「女房と寝たろ!」と、以前父が家に泊めた女の夫が怒鳴り込んできたのだ。父は重傷を負い亡くなってしまう。引き取り手のいないチャーリーを心配し、養護施設に連絡しようとする医師を振り切り、彼はピートの厩舎へと走る。だが、レースに惨敗したピートを、デルは売り払うと決めていた。チャーリーは、ピートを乗せたトラックを盗み、かつて優しくしてくれた叔母の住んでいたワイオミングを目指して逃走する。けれども現実は厳しく、チャーリーはあまりに非力だった。残酷にもチャーリーを襲う再びの別れ。チャーリーは孤独を抱きしめ、愛と居場所を求めてひたすら前へと進んでいくが─。