ABOUT THE MOVIE

INTRODUCTION

2022年サンダンス映画祭(ミッドナイト部門)でプレミア上映されるや、その美しくも不穏な世界観で世界を驚愕させ、フランスで開催されるジャンル映画に特化した国際映画祭、ジェラルメ国際ファンタスティカ映画祭でもグランプリを受賞した『ハッチング―孵化―』。少女が孵化させた卵が、絵に描いたような幸せな家族のおぞましい真の姿をさらしていく―。
主人公の少女ティンヤを演じるのは1200人のオーディションから選ばれたシーリ・ソラリンナ。母親を喜ばせるために自分を抑制する、この年代特有の儚さを見事に演じきっている。母親役はフィンランドで多くの作品に出演するソフィア・ヘイッキラ。理想の家族像を作り上げ、娘を所有物として扱う自己中心的な母親を演じている。
メガホンをとるのは多くの短編作品を世界の映画祭に出品して高い評価を受け、今回が長編デビュー作となる新鋭女性監督ハンナ・ベルイホルム。北欧の明るさの中に潜む恐怖を見事に切り取ってみせている。
『ぼくのエリ 200歳の少女』『ボーダー 二つの世界』に次ぐ、北欧発の新たな傑作ホラー、日本解禁。

STORY

北欧フィンランド。
12歳の少女ティンヤは、完璧で幸せな自身の家族の動画を世界へ発信することに
夢中な母親を喜ばすために全てを我慢し自分を抑え、
新体操の大会優勝を目指す日々を送っていた。
ある夜、ティンヤは森で奇妙な卵を見つける。
家族に秘密にしながら、その卵を自分のベッドで温めるティンヤ。
やがて卵は大きくなりはじめ、遂には孵化する。
卵から生まれた‘それ’は、幸福な家族の仮面を剥ぎ取っていく・・・。

STAFF

監督:ハンナ・ベルイホルム

【プロフィール】
2009年にアールト大学美術・デザイン・建築学部の監督コースを卒業。その後、いくつもの短編映画やTVシリーズの監督を務める。2018年にリリースした短編映画『Puppet Master(原題)』は、モントリオールで開かれるファンタジア国際映画祭、オースティンのファンタスティック・フェストやウィンター・フィルム・フェスティバルに選出され、ニューヨーク近代美術館のモダンアート映画部門で上映されるなど、高い評価を得る。本作が長編映画デビュー作となる。

脚本:イリヤ・ラウチ

【プロフィール】
2018年に発表した短編作品『Helsinki Mansplaining Massacre(原題)』でサン・セバスチャン・ヨーロピアン・ファンタジー映画祭でグランプリ受賞、トロント国際ホラー&ファンタジー映画祭フェスティバル賞を受賞する。その他、脚本を手掛けた作品に『Night of the Living Dicks(原題)』(21/短編)、『Spandex sapiens(原題)』(15)などがある。

アニマトロニクス・デザイナー:グスタフ・ホーゲン

【プロフィール】
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15)、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(17)、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(19)他、『プロメテウス』(12)、『ジュラシック・ワールド』(15)など多くのブロックバスター作品を手掛ける。

特殊メイクアップ・デザイナー:コナー・オサリバン

【プロフィール】
『プライベート・ライアン』(98)、『ダークナイト』(08)でアカデミー賞メイクアップ賞、『めぐりあう時間たち』(02)で英国アカデミー賞にノミネートされる。その他の代表作に『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(11)、人気TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」(11~19)などがある。

製作:ミカ・リタラハティ、ニコ・リタラハティ(SILVA MYSTERIUM)ニマ・ユーセフィ(HABAB)

ハッチング ー孵化ー

誰もが羨む“幸せな家庭”で少女の抑圧された感情が<卵>に満ちる時、悪夢は生まれる。戦慄の北欧イノセントホラー