さよならくちびる 完成披露試写会を実施しました! 2019.4.26

4/24(水)、東京・TOHOシネマズ新宿にて『さよならくちびる』完成披露イベントを実施いたしました!

イベント当日、満員の会場の期待が高まるなか、W主演で人気ギター・デュオ“ハルレオ”を演じたレオ役・小松菜奈とハル役・門脇麦、付き人兼ローディのシマ役・成田凌、そして塩田明彦監督が、大歓声に包まれて登壇し、イベントがスタート。挨拶では成田が、「予告編を観たら、菜奈ちゃんや麦ちゃんの役は『カリスマ』とか『音楽の天才』とか紹介されてるのに、僕は『付き人』 (笑)。確かにそうなんだけど…」と開口一番恨み節を披露し、さっそく会場を沸かせていた。

本作で、小松と門脇、成田は全員ギターにほぼ初挑戦ということで、毎日猛特訓を積んだという。中でも、ギターだけでなく歌にも初挑戦となった小松は「3曲やると聞いて『出来るのかな』という心配や怖さもありました」と素直に当初の心境を吐露。一方、「麦ちゃんという信頼できる人がいたので、一緒の練習なら楽しいし、難しさも共有できて、だんだん楽しくなりました」と笑顔で語った。音楽の天才・ハルを演じた門脇は「最初は個人個人で先生についてもらって練習していたので、孤独な戦いでした」と振り返りつつ、「プライベートで一緒にギターを背負って歩いて、カラオケに行って練習しました。お互い孤独を感じながら練習していたと知って、『共に戦っているんだ!』と思えました。二人で演奏すると楽しいので、そもそも『音楽は楽しい』から始めたんだ、という大事なことを思い出せて、突破口が見えました」と語った。
一方、ハルレオを支えるローディで、元バンドマンという役柄の成田は「ギターもやりましたが、主にタンバリン担当なので(笑)」と再び観客を笑わせつつ、「僕は一人で練習していたので、二人が楽しく練習していたのを今知ってショックです…。シマは元バンドマンでギターが上手い設定だったので大変でした」と語った。
そんな三人の演奏を、塩田監督は「完璧でした!」と絶賛!続けて、「撮影に入る前に、小松さんと門脇さんに歌と演奏を披露してもらいました。もう感動!感極まって泣くスタッフも居たくらい。その頃成田くんは、控室で孤独に練習していました(笑)」と、成田をオチにしたエピソードを語ると、会場には大きな笑いが起こった。

トークのテーマは撮影の様子へ。全国各地を回ったことについて小松は、「各地方でお客さんの反応も違いました。みんなが声をかけてくれたり一緒に歌ったりして、1ヶ月だったけどミュージシャンにになった気分。貴重な経験をさせてもらいました」と振り返った。門脇は、「いざというときまで不安でしたが、お客さんの前に立つと、少しでも楽しんで欲しいという思いになりました。『不安がっている場合じゃない!』というか。お客さんが私たちをミュージシャンの役にしてくれたと思います」と、当時の心境を語った。

今回、実は小松と門脇は初共演。「麦ちゃんは落ち着いていて、でもふざけるときは一緒にふざけてくれます」と小松が語ると、門脇は「二人ともマッシュヘアだったんです。それで菜奈ちゃんにシメジって言われて、私はエノキって言い返しました。写っていない時間の半分はキノコネタで遊んでいました(笑)」とほほえましいエピソードを語り、小松と門脇が仲の良さを披露すると、会場は暖かい笑いに包まれた。
そんな二人について塩田監督がコメント。まず小松については、「インスピレーションの人。現場で感じたことをそのままふっと演じるから、基本野放しにして面白い」とコメント。門脇については、「ものすごく周到に準備して、脚本も読み込んでくる。でも現場に入ると、即座にフィットするんですよ」と語り、両者を絶賛。小松も門脇も、直球のべた褒めに、嬉しさと恥ずかしさが入り混じった表情だった。
一方の成田については、「成田くんは嘘っぽいけど本物なんです。演じているシマとちょっとリンクしている部分もあります。俳優っぽい雰囲気を出さないけど、いざカメラの前に立つと俳優で、『僕の考えているシマはここに居る』と思いました。でも難しい役だったよね?」と成田に質問。成田は、「話し方も芝居がかっているし、語尾も強いし、難しかったです。麦ちゃんに相談したら、『これ監督の喋り方だよ』って言ってくれて。確かに普段はやわらかい雰囲気なんですが、『~だ』とか『~なんだな』とか言うんですよ」と意外な演技のコツを暴露。すると塩田監督は、「芝居がかっているけど真剣に生きているやつというのがシマなので、台詞を意図的に書き言葉に変えたんですよ。『喋りにくいだろうけど、普通に言ってくれ』と成田くんに伝えました」と語った。

本作では、劇中でハルレオの演奏する主題歌「さよならくちびる」を秦 基博が、挿入歌「誰にだって訳がある」「たちまち嵐」をあいみょんが提供していることも大きな話題となった。イベントにはサプライズゲストとして、秦 基博が登場!主題歌について小松は、「最初に秦さんが歌っているデモテープを聴いて『もう完成している!』と思って…すごく感動して、それを台無しに出来ないというプレッシャーがありました。でも曲を作ってもらったからこそ、自分たちの色がイチから作れるという楽しさもありました。大好きな曲です」と、色々な感情が入り混じっていた様子。一方、門脇は「劇中ではハルがこの曲を作っているという設定でした。ハルがずっと仏頂面だったので、表現しきれない部分があるのではないかと不安でした。でもハルは台詞で自分の心情を説明するキャラクターではなく、歌に全てが込められているので、この曲に何度も助けられました」と、演技への好影響を語った。
また、レコーディングの際のエピソードについて秦は「普段の経験上、レコーディングのボーカルブースって一人だし緊張感があるんですよ。だから今回、ハルレオの良いところはなるべく褒めて伝えるようにしました。でも後日小松さんが『どうせお世辞だよ』と言っていたと聞いて、『頑張って褒めたの返して』と思いました(笑)」とコメント。小松は、「最初は緊張していたし、怒られるんじゃないかと心配で…(笑)。実際は優しいですけど」と、当時の気持ちを打ち明けると、会場は笑いに包まれた。

秦に依頼した楽曲「さよならくちびる」について、塩田監督は「聴いたら鳥肌が立ちました。シナリオでもあり演技でもあり、全体のテーマでもある、(映画の)一番大事なところを人に任せているんですよね。この1年毎日聞いているんですが、それでも聴き飽きないすごい曲です。本当に感謝です」と熱く語っていた。最後に小松と門脇、成田、秦、塩田監督の登壇メンバーによる「さよならくちびる!」の大きな掛け声に、観客たちが「大ヒット!!」と答えると同時に、水色とピンクのテープが盛大にキャノン砲から発射!大盛況の中、イベントは幕を閉じた。

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