INTRODUCTION
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より深く、より美しく!
映画誕生から130年、世界中の人々に
映像の楽しさ、驚き、奇跡を伝えたのは
世界で最初の映像クリエイター、
リュミエール兄弟が撮影した50秒の映像!
映像の原点の旅は、
映像の未来へと誘う──前作『リュミエール!』は、2017年1月25日、フランス国内の映画館45館で公開され、13万人6千人を動員、世界では日本(2017/10/28公開)を含む33か国以上で公開され、映画ドキュメンタリーとして大成功を収めた。その続編である新たなリュミエールの作品群をまとめた長編映画『リュミエール!リュミエール!』(英題:“LUMIÈRE! THE ADVENTURE CONTINUES”)が、映画誕生から130年後の現在、新たに完成した。
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監督・脚本・編集・プロデューサー・ナレーションを務めるのは、前作同様、リヨンにあるリュミエール研究所所長、カンヌ国際映画祭総代表、ティエリー・フレモー氏である。
本作は前作同様、リュミエール作品のみをつなげたドキュメンタリーであり、これらの魅力あふれる“映像”が映画全体を構成している。リュミエール映画は、1895年の『工場の出口』から始まり、1905年まで続く史上初の映画作品であり、全部で約1,400~1,500本存在する。この豊富な作品の中から、110本が厳選され、完璧な修復が施され、その魅力がフレモー氏の解説と共に紹介されていく。
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前作とは違う、本作の新たな焦点は、リュミエール兄弟の代表的な作品をより深く考察することができる構成となっている。例えば、世界で初めて有料公開された『工場の出口』は、何種類もの映像が残っており、その中から選りすぐられた作品が上映されたことが、フレモー氏による解説で、観ているものは理解できる。そして、前作では世界的に有名な作品が取り上げられたのに対し、本作では、これまで全く知られていない珍しい作品など、世界初お披露目となる作品等も紹介している。これらの作品の多くは、極めて優れた想像力、独創性、技術的な斬新さを示し、被写体はより珍しく、より特異であり、映像は最高品質の素材から作られた素晴らしいものとなっている。
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さらに、フレモー氏の解説は、これらのあまり知られていない映像を、より詳細な歴史的観点から、そして哲学的・美学的観点から探求している。例えば、当時の映像における、優れた技術を強調する一方で、スケール、芸術的意図、映画的視点について、リュミエール兄弟の作品に深く思いを馳せているのである。
1895-1905
世界の情勢/
日本での出来事
映画 『リュミエール!』プレスより
日清講和条約調印(4月)
樋口一葉の「たけくらべ」連載開始(1月)
第1回夏季オリンピックがアテネで開催(4月)
明治三陸大津波(6月)
トーマス・エジソンがキネトスコープ特許取得(8月)
京都帝国大学(後の京都大学)創立(6月)
キュリー夫妻がラジウムを発見(12月)
西郷隆盛銅像除幕式
(上野)(12月)
コロンビア千日戦争勃発(10月)
川端康成誕生(6月)
第2回夏季オリンピックがパリで開催(5-10月)
(パリ万国博覧会4月-11月と同時開催のため長期となった)
義和団の乱(6月)
北京議定書調印(9月)
昭和天皇誕生(4月)
アスワンダム完成(12月)
白洲次郎誕生(2月)、
横溝正史誕生(5月)
第1回ツール・ド・フランス開催(7月)
ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功(12月)
小津安二郎誕生(12月)
日露戦争(2月-翌年9月)
古賀政男誕生(11月)
日露戦争:ポーツマス条約締結(9月)
夏目漱石「吾輩は猫である」ホトトギスで連載開始
STAFF
※ 『リュミエール!リュミエール!』本編より
1895年12月30日 初上映会の2日後、最初の批評家の言葉。