ABOUT THE MOVIE | 映画『ムガリッツ』公式サイト
提供:ティー ワイ リミテッド 配給:ギャガ 映画『ムガリッツ』9.19 FRI ROADSHOW
毎年11〜4月、メニュー開発のために休業するミシュラン常連の名門<ムガリッツ>革新的な料理の誕生プロセスを追ったガストロノミック・ドキュメンタリー
この年、<ムガリッツ>の研究開発チームは、ライトモチーフ「目に見えぬ物」をもとに試作を始めた。農場を訪問し、養蜂を習得し、欲しい素材は何でも取ってくる。日本食の影響も色濃い。納豆、昆布、麹、出汁、握り―食材は解釈され、大胆にアレンジされ、前代未聞の姿でテーブルに運ばれる。ここではもはや、「おいしさ」だけがねらいではない。
オーナーのアンドニ・L・アドゥリスは「僕は勇敢な臆病者だ」と語る。彼は時に、美食の枠を超え、論争の領域にまで運ばれてきた。しかし彼の仕事は料理の提供ではなく、クリエイティブな生態系の形成なのだ。そこでは、シェフやスタッフ、アーティスト=自律的な細胞たちが、年に一度、メニュー開発=調和を求め集まってくる。

2回にわたる試食会では、それぞれ約30品が提供され、ビジュアルアーティストやDJも参加する。営業開始までのカウントダウンにとって、決定的な中間目標地点だ。「やられた」「素晴らしい」「暴力的」「強烈すぎて食べられない」。食後にはさまざまな批評が飛び交い、議論は白熱する。

6か月もの月日をかけて完成したメニューは、シーズンが終わるとすべて火を放たれる。まるで祭りのように。ユニークな料理は何一つ再現不可能だ。翌年ゼロから再出発し、定番となる料理はない。「驚き」とは定義上、予測不能でなくてはならないから。

ムガリッツの歴史

1998 | ムガリッツオープン |
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2002 | オーナーのアンドニ・ルイス・アドゥリスがNational Gastronomy Award受賞 |
2004 | オリジナル書籍“Clorofilia”出版 |
2005 | ミシュラン2つ星を獲得 |
2006 | 「世界のベストレストラン50」で世界のトップ10レストランに選出 |
2007 | 多分野にわたる知識の架け橋を目指す国際会議Diálogos de Cocina設立 |
2009 | アンドニがバスク・クリナリー・センターの創設後援者に就任 |
2010 | ムガリッツが火災で全焼。以降、開発に専念するための休業サイクルが始まる |
2013 | 国際科学出版物“International Journal of Gastronomy and Food Science”創刊 |
2019 | 美食の変革についてアンドニが語る“Puntos de Fuga”出版 |
2020 | パンデミックの中、La Casa en el Árbol(ツリーハウス)プロジェクトを始動 |
2023 | アンドニが「世界のベストレストラン50」アイコン賞受賞 |
2024 | マドリッド・カリナリー・キャンパス(MACC)で最初の大学院コースを開始 |