2018.06.11 POSTED

公開記念舞台挨拶レポート

6月9日(土)に公開を記念して舞台挨拶を実施いたしました!
公開記念に家族全員が再会し、また本編で重要なシーンに登場する池松壮亮も駆けつけて公開をお祝いした本イベント!
公開を迎えた喜びや、撮影時、カンヌでの出来事についてキャスト陣と是枝監督が大いに語りました。
また、パルムドール受賞後すっかり人気者になった娘のゆり役・佐々木みゆが監督にプレゼントを用意。
なんと、TV画面に映るパルムドール像を見ながら段ボールで作ったという、“手作りトロフィー”を監督へプレゼント!
お祝いづくしで舞台挨拶を盛り上げました!
子役に向ける温かな眼差しや穏やかな笑顔は、まるで本当の家族のようで、終始和やかな雰囲気に包まれたイベントとなりました。

以下詳細レポート▼※敬称略

■最初の挨拶

リリー・フランキー「本日は大勢来ていただきありがとうございます」
安藤サクラ「今日この日を迎えることができて嬉しいです」
樹木希林「こんな形で公開できる、こんな幸せな映画はないと思います」
松岡茉優「この家族と池松さんとこの日を迎えられてとても幸せです」
池松荘亮「本日は来ていただきありがとうございます」
城桧吏、佐々木みゆ「本日は来てくれてありがとうございます!」
是枝監督「完成してまだそんなに時間が経っていなくて、あっという間にこの日を迎えた気がします。このメンバーでこの場に立てることを嬉しく思っています」

■以降クロストーク

初日を迎えたことについて尋ねられると是枝監督は
「本当はもう少し小さく生んで、小さな声で届ける作品にしようと思っていましたが、結果的に広く、遠くに届けられることになりました。これも、スタッフ、キャストが支えてくれたお陰だと思っています。すごい嬉しいです」とコメント。

撮影は昨年の夏二日間と、年末年始を挟み真冬の1ヶ月半で撮影を完了、さらにカンヌ映画祭を経て、今にいたるという、撮影開始から1年も待たずして公開を迎えた本作。これまでのことを振り返り、リリーさんは「大規模ではない形で始まったものが、賞を獲ったことで沢山の方に観ていただける機会が増えることは良いことだと監督とも話していたので、なんだか感慨深い気持ちです」と語り、続けて「祥太(城くんの役名)も今日こんなキレイな姿をみなさんに観ていただくことになって…」と城くんの晴れ姿に温かな眼差しをおくりました。
そんな城くんは「魚釣りと海のシーン、あとみかんを持って飛ぶところが面白かったです」と明かすと、
リリーさんは「完全にレジャー感覚で撮影してたんだな」とツッコミを入れ、会場からは笑いが。

安藤さんは「産後初に海でのシーンを撮影して、また正月に入ってから過ごした家族との是枝組で過ごした時間は、短くても穏やかでしたが、(賞を獲ったことで)こんな興奮と爆発が起こっていることに混乱しています!監督に限らず、みなさん凄い方。いわば、本当はキャビアなのに、納豆を食べている感じ。今日で一区切りつくと思うと寂しいです」と独特の表現で振り返り、池松さん演じる通称“4番さん”と心を通わせる展開が描かれることにちなみ松岡さんは「今日はカンヌぶりに家族と会えるのが嬉しかったんですけど、あ、池松さんも来てくれるんだと知って、なんだかずっとムズムズした気持ちになっていたんです。でもそれはなぜかわかりました!彼氏を家族に紹介できたからです!それが嬉しいです」と明かすと、すかさず樹木さんが「幸せになれない相手だわね」と口を挟み会場はまた笑いに包まれました。

池松さんは「僕は二日間しか撮影がなくて、シーンも少ないのに、今日この場にくるのもずうずうしいなとも感じていたんですけど…観終わった後、興奮して、監督にカンヌ(で賞を)獲ってきてください!と握手を求めたんです。でも帰り道にずうずうしかったかなと思っていたんですけど、結果としてカンヌからとんでもないお土産を持って帰ってこられた。平成が終わろうとしている今、平成に生まれた人間としてはとても嬉しかったです」と受賞への喜びを語りました。
樹木さんは「カンヌというのは、全世界の映画関係者がお金と時間をふんだんにかけて集まって、みんなパルムドールを目指します。その中でこの作品が賞を獲れたことは偶然ではありません。受賞を知って、河瀬直美監督から電話がかかってきたんだけど、監督が長いこと貯めてこられたことがこのように花開いて素晴らしいと思います、といっていました。この映画を通して、素晴らしい体験をさせてもらえたことをみんなが感謝していますよ」と監督を称えました。

ここで、みゆちゃんが監督の為につくってきたというお手製パルムドール像が監督へ直接プレゼントする一幕も!みゆちゃんが「葉っぱがキレイだなって思って、TVをみてつくりました!」と明かすと、安藤さんが補足させてくださいと「賞が決まったときは寝てしまっていたけど、受賞したことを聞いて、飛び起きて、誰に何を言われるでもなく、黙々とつくり始めたらしいんです!」と改めて明かし、会場からは拍手が。監督は「本物はプロデューサーに渡して、僕はこれをもらいます」と喜びを露わにしました。

最後に、是枝監督は「納豆ごはんのような映画なので(笑)毎日食べられるように、観る度に味わいが違う映画だと思います。子供たちの視点、大人たちの視点とそれぞれに違った視点でみることでも、様々な感情が生まれると思います。長く上映を続けていきたいと思っているので、是非また劇場へお越しいただけると嬉しいです」と挨拶をし、イベントは終了しました。