2019.07.30 POSTED

野口監督、山本監督第2弾ティーチインイベントレポート

【日時】7月28日(日) 15:30~
【会場】渋谷HUMAXシネマ
【登壇者】野口照夫監督(実写パート)、山本清史監督(ゲームパート)




※上映後のティーチインの為、ネタバレの内容を含みますのでご鑑賞前の方はお気を付け下さい。





Q.最初のご挨拶

野口監督:
リアルパートの監督を務めました野口と申します。
本日は大変にありがとうございます。
上映が始まってすでに1か月以上が経っていて、大作映画もたくさんある中で本作品を選んで頂いて大変に感謝しております。本日は宜しくお願い致します。

山本監督:
エオルゼアパート監督の山本と言います。
「天気の子」なんかもやっている中でこの作品選んで頂いてありがとうございます。
今日はたくさんお話できればと思いますので宜しくお願い致します。

Q.カナダでのファンタジア映画祭についてのお話

山本監督:
とても歓迎ムードで、僕の知ってる映画祭だとほっとかれる事が多いんですけど「よく来てくれました!」という温かい雰囲気で迎え入れてくれましたね。
お客さんの反応なんですがどこで笑いが起きたと思います?

野口監督:
どこで笑いが起きたか…現地の人ばっかりですよね。
ぶっちゃけていうと笑いが起きてないのではないかと思います。
真顔でずっと見てるんだろうなって。

山本監督:
いや、これがめちゃくちゃ笑いが起きて、一発目受けたのが佐藤隆太さんの「官能小説…官能小説…官能小説」でドカーンと受けて、小説出すたびに大爆笑(笑
向こうだと、エロチックノベル…大爆笑!エロチックノベル…大爆笑!エロチックノベル…大爆笑! うわ~伝わってるなと思いましたね(笑

野口監督:
カナダ人アホですね(笑
今日見に来てるお客さん絶対笑ってないでしょそこ(笑
そのあと日本で全然うけてないあのシーン、アキオの父妄想シーンどうだったんですか?うけました?(笑

山本監督:
いや、日本でもうけてないわけではないでしょ(笑
そのシーンは、坂口さんの顔からカメラ横にスライドしたところくらいでみんなピンときて、ドカーンと大爆笑でした(笑
ベタが大好きな人たちで、そこからありとあらゆる吉田さんの挙動でうけていて、野口さん世界に行くべきだと思いました(笑

野口監督:
もはや移住したいですよ(笑
気持ちいいな~それ。世界に通用すると(笑
ちなみに泣くところはどうだったんですか?

山本監督:
泣くところは正直、ほぼなかったかもしれない。
ずっと笑ってましたね。

野口監督:
え~泣かないんだ。それはどうかな~(笑
泣いてほしいっていうところもありますからね。

山本監督:
1か所衝撃的なところがあって、インディーが「リミットブレイク!!!」って叫んでお辞儀するシーンあるじゃないですか、あそこでめっちゃうけてました(笑

野口監督:
いやいやわかってないんじゃないですか(笑
泣くところでしょあそこ…

山本監督:
多分お客さんの中では、吉田お父さんがこれやってるってところでダブってうけてるんだと思うんですけどね(笑
お父さんが病気とかもうどうよくて(笑
泣いている人はいなかったかな。
その後ティーチインで質問が色々とあったんですけど「なんでドラマ版あるのに映画にしたんや」とか…

野口監督:
なんで関西弁なんですか(笑

山本監督:
なんかそんな感じの質問の仕方だったんです(笑
現地の髪の長いカナダ人でした。
「これは実際にインディーとかいるのか?」とか。
そもそも前提が違うので、原作の情報とか知らないのでねカナダは特に。

ここからお客さんから質問を受けるティーチイン形式に。



質問①:ドイツ人の友達が遊びに来るので一緒に本作をみようと思うのですが、事前に教えておいた方がいいことありますか?

山本監督:
実話だよって言っておいた方がいいですね。
あと、これから出てくる映像はCGではないぞって言っておいて欲しいです(笑
ゲームでやってるんだよって言ってくれたら僕は嬉しいです。
何なら横でゲームやってあげたら「おぉ~ファンタスティック!」て言うかもしれない(笑

質問②:今日で3回目の鑑賞です。監督からみてFFXIVの開発スタッフやFFXIV遊んでいる人たちと関わりは変わりましたか?

山本監督:
ちょっと僕って複雑な立場ですよね。FFXIVの中での立ち位置って。
特に映画が公開になって以降って、結構気を使われることが多いんですよ。
一昨日は、映画観てゲームを始めたグループが合ってそこにちょっときてもらえませんかとか言われたり。言って質問攻めにあうとか(笑
僕は実名でやっているので、そういう意味でもスクエニの開発スタッフよりもユーザーとの距離は近いと思うんですよ。この人にこれいうともしかしたら吉田に伝わるかもしれないと思っている人もいるかもしれないし(笑
クリエーターの卵の人からの質問もあったりして、実は今そういう立ち位置になっていたりするんです。クリエイティブにおいてユーザーとの距離が近い事がとても重要だと思っているので今状況はとてもいいと思っています。そういう意味でいうとFFXIVをプレイすることが仕事になってるところありますね(笑
開発スタッフの方々は、驚くほど寡黙というかほとんど情報を発信しないんですよ。
なのでどう思われているのか正直全然分からないです(笑
僕らが映画を作った事によって中には苦々しく思っている方もいるかもしれないし、よくやった!と思っている人もいるかもしれない。ここのシーンこういう表情あったらよかったって思って実装に向けて頑張っている人もいるかもしれないし(笑
ただ、心に野心をもったFFXIVのスタッフが恐らく結構いて、勝手に実装して驚かすのが好きみたいな人が結構いると思うんです。今後とても期待してます。

質問③:劇場版に含められなかった、やりたかったけどやれなかったシーンがあればぜひ教えて下さい。ドラマ版に比べて最後のシーンで父が息子に気付くシーンへの流れがあっさりだった部分など

野口監督:
映像化する時に尺の制限がある中でブログままの展開(お父さんにゲームの中で息子であることを告げるも、父は気づいていないという流れだった)を映像にする際にもう一展開しないといけない構成になってるんですよね。これはなかなか難しかったですね。ブログはブログで最高に秀逸で泣けるところでしたが、ドラマ、映画、媒体によって見せ方が変わってくるなと試行錯誤する中で今回映画としてはこの見せ方が良い見せ方だと思ってこの選択をしたという感じですね。

山本監督:
僕はあえて言うなら、ブログにあって映画には入れられなかった部分としてツインタニア戦までの流れでしたかね。いきなりツインタニアまで行けるわけではないじゃないですか。1層から5層まで凄い面倒くさい仕掛けとかあるんですよ。
それが映画の中ではなくて一発クリアかい!と思うところはありますが、そうしないと伝わらないとも思いますので削ってますね。

質問④:ゲーム、ドラマは知らなくてブログと映画を5回観ました。作中で使われている音楽はゲームの曲なのでしょうか。

野口監督:
基本オフラインのタイミングで曲をあてていくんですが、FFのサントラからチョイスしてあてていきました。ストーリーに沿ったものを当てたいという箇所はオリジナルを作っています。映画としてのオリジナルのサウンドトラックは、6,7曲入ってます。コミカルの部分に多いと思います。こちらは配信しております。

質問⑤:「吉田!」の演出がドラマ版と変わっている のですが、苦労したところありませんか?

山本監督:
実写の役者とのリンクを考えて演出を考えています。
今回の坂口さんの胸に秘めたような演技を考えると、1発で爆発させるのがいいかと思い、そこのリンクを考えて演出しています。

質問⑥:7歳の息子とドラマを毎週みていて楽しみにしてきました。
映画をつくるに当たって原作者さんとのかかわりなどはあったのでしょうか。


野口監督:
マイディーさんはものすごく深く脚本の段階からかかわっていて、山本監督とマイディーさんは兄弟みたいな感じですよね。

山本監督:
兄弟(笑
確かにたくさんやりとりは重ねましたね。
マイディーさん本人が演じている事もありますし、ほっとけないタイプの方でもあるので、脚本をみてよかったです。では終わらなくて思うところをわーと送ってくるかたなので、そういう意味で意見を尊重したいですし、原作者、プレイヤーとしての気持ちもありますしメインスタッフの1人という感じでもあります。
それ以外のジョビのメンバーで言えば、実際に操作をしてくれている人もいますし、僕は会った事ないけどオンライン上で操作してくれている方々もいらっしゃいます。

Q.最後のご挨拶



野口監督:
僕と山本監督がよほどの不祥事でも起こさない限りは、ブルーレイとか配信とかにもなっていくかと思います(笑
たくさんの大きい作品が公開されている中で、まだ本作品が届いていない方もいらっしゃいますのでまだまだ多くの方に届けていきたいと思いますのでぜひ周りの方におススメ頂ければと存じます。今日はありがとうございました。

山本監督:
まだまだ上映が続いていくという事で、皆さんのおかげだと思っています。
本当にこの映画を作ってよかったなと思います。
作品のテーマやこの映画に流れている想いは世界共通だし、伝えたいということは確実に受け取ってもらえてることは分かったので、より日本でも以外でも広がっていってほしいと思います。引き続き応援よろしくお願い致します。