ABOUT THE MOVIE | 映画『クィア/QUEER』公式サイト

みっともないほど、君に触れたい 監督:ルカ・グァダニーノ(『君の名前で僕を呼んで』) ダニエル・クレイグ ドリュー・スターキー

INTRODUCTION

『君の名前で僕を呼んで』でひと夏の切ない恋を描いたルカ・グァダニーノ監督が、今度は愛する相手と心身共にひとつになりたいと切望する男を描く。主人公の孤独な中年男を演じるのは、ジェームズ・ボンドの鎧を脱ぎ捨てたダニエル・クレイグ。共演は今年最高の“発見”との呼び声も高い、クールな表情に隠された繊細な心のゆらぎを体現した美しきドリュー・スターキー。
原作はビート・ジェネレーションを代表する作家ウィリアム・S・バロウズが、謎多き人生を赤裸々に綴り、一度は出版を封印した自伝的小説。トレント・レズナー&アッティカス・ロスが手掛けた音楽と、ニルヴァーナ、プリンス、ニュー・オーダーらの挿入歌が聴覚を、ファッションの新しい軌道を創り上げたJW Andersonのジョナサン・アンダーソンによる衣装が視覚を魅了する。
愛を確かめるために男がたどり着いた数奇な手段とは──究極の愛を探し求める姿が、あまりに無様で崇高で、どこまでも愛おしいラブストーリー。

「クィア(Queer)」とは

規範的とされる性のあり方以外を包括的に表す言葉。自身の性のあり方について特定の枠に属さない、分からない、決めていない等の「クエスチョニング(Questioning)」と同様、LGBTQの「Q」にあたる。元々は「奇妙な」といった意味の侮蔑的な言葉で、原作「Queer」が発売された1980年代当時も、同性愛者等を侮蔑的に表現する言葉として用いられていた。しかし、現在では性的マイノリティの当事者がこの言葉を取り戻し、「ふつう」や「あたりまえ」など規範的とされる性のあり方に当てはまらないジェンダーやセクシュアリティを包括的に表す言葉として使われている。

参考:LGBT法連合会『LGBTQ 報道ガイドライン - 多様な性のあり方の視点から 第2版』

STORY

1950年代、メキシコシティ。退屈な日々を酒や薬でごまかしていたアメリカ人駐在員のウィリアム・リーは、若く美しくミステリアスな青年ユージーン・アラートンと出会う。一目で恋に落ちるリー。乾ききった心がユージーンを渇望し、ユージーンもそれに気まぐれに応えるが、求めれば求めるほど募るのは孤独ばかり。リーは一緒に人生を変える奇跡の体験をしようと、ユージーンを幻想的な南米への旅へと誘い出すが──。

CAST

ダニエル・クレイグ ウィリアム・リー

1968年3月2日生まれ、イギリス、チェスター出身。6代目ジェームズ・ボンドとして『007 カジノ・ロワイヤル』(06)から5作品連続で『007』シリーズの主演を務める。本作では、は『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(19)、『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』(22)に次ぎ3度目のゴールデングローブ賞ノミネートとなった。

ドリュー・スターキー ユージーン・アラートン

1993年11月4日生まれ、アメリカ、ノースカロライナ州出身。Netflixの人気ドラマ「アウターバンクス」シリーズ(20~)でブレイク。本作ではオーディションで役300人の中から大抜擢された。

ジェイソン・シュワルツマン ジョー・ギドリー

1980年6月26日生まれ、アメリカ、ロサンゼルス出身。『天才マックスの世界』(98)で映画デビュー。その後もウェス・アンダーソン作品に多く出演。近年の主な出演作に『アステロイド・シティ』(23)『ハンガー・ゲーム0』(23)などがある。

レスリー・マンヴィル コッター博士

1956年3月12日生まれ、イギリス、ブライトン出身。マイク・リー監督の『家族の庭』(10)でナショナル・ボード・オブ・レビュー賞女優賞を受賞した他、『ファントム・スレッド』(17)で近年の主な出演作に『マレフィセント2』(19)、『ミセス・ハリス、パリへ行く』(22)など。