落下音
第78回カンヌ国際映画祭<審査員賞>受賞・第98回アカデミー賞(R)ドイツ代表選出
カンヌが見出した異才の衝撃。かつてない<不安>が世界を呑み込む。

Introdiction

世界がまだ名前を与えていない<不安>を、あなたは体験する。

第78回カンヌ国際映画祭、長編2作目にしてコンペティション部門入りを果たしたドイツ発の新鋭、マーシャ・シリンスキは本映画祭で鮮烈な驚きをもたらすと同時に、世界中の批評家を虜にした。公式上映後には、テレンス・マリック、ジェーン・カンピオン、ミヒャエル・ハネケ、デヴィッド・リンチといった鬼才の名が引用されながらも、そのいずれにも回収されない独自の映画世界が高い評価を獲得。「今年のカンヌで最も記憶に残る作品」、「映画言語を更新する新たな才能」、「次世代を担う重要な監督の登場」といった称賛が相次ぎ、瞬く間に映画祭の“ダークホース”として注目を集める存在に。そして、カンヌ初参加ながら審査員賞を堂々受賞、さらにはアカデミー賞のドイツ代表にも選出されるなど、今勢いを増して現代映画界の最前線へと躍り出ている。1910年代のアルマ、40年代のエリカ、80年代のアンゲリカ、そして現代のレンカ。本作は、4つの異なる時代に生きる4人の少女たちが、同じ土地で体験する不可解な出来事を描く、百年にわたる映像叙事詩。彼女たちが目撃したものとは、いったい何だったのか。

Story

1910年代、アルマは同じ村で、自分と同じ名を持つ幼くして死んだ少女の気配に気づく。1940年代、戦争の傷跡が残る中、エリカは片脚を失った叔父への抑えきれない欲望に気づき、自らの得体のしれない影に戸惑う。1980年代、アンゲリカは常に肌にまとわりつく“何か”の視線に怯えていた。そして現代、家族と共に移り住んだレンカは、自分の存在が消えてしまいそうな孤独感に蝕まれていく。
百年の時を経て響き合う彼女たちの<不安>が、この北ドイツの農場を静かに覆いつくしていく——

Staff

監督:マーシャ・シリンスキ

ベルリン生まれの監督・脚本家。ハンブルク映画学校の脚本マスタークラス修了後、脚本家として活動を開始。その後、バーデン=ヴュルテンベルク映画大学で映画監督を学んだ。2年次に、中編『DIE KATZE(THE CAT)』で受賞。3年次に監督した長編『DIE TOCHTER(DARK BLUE GIRL)』は2017年のベルリン国際映画祭でプレミア上映され、GWFF新人賞のノミネートのほか、世界の40以上の映画祭で上映され、いくつかの国際的な賞も受賞した。2023年、共同脚本家ルイーズ・ピーターと執筆した『落下音』の脚本でトーマス・シュトリットマッター賞を受賞。『落下音』は2025年の第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、審査員賞を受賞。第98回アカデミー賞®ドイツ代表選出を果たす。

落下音

監督・脚本:マーシャ・シリンスキ
出演:ハンナ・ヘクト、レア・ドリンダ、
レーナ・ウルツェンドフスキー、レーニ・ガイゼラー

英題:SOUND OF FALLING  2025年|ドイツ|カラー|
ビスタ|5.1ch|155分|字幕翻訳:吉川美奈子|PG-12