生き別れた母親を探すため、奨学金で中国への留学を目指す優等生のケンは、同じ高校の同級生：タイの家で居候をしている。留学に向けた試験も迫るある夜、ケンは集団から袋叩きにされている青年：ボンを助ける。薬の密売組織から足を洗おうとしていたボンは、紛失した薬物の所在の責任を追及され、組織から制裁を加えられていたのだった。ボンを助けたことによって、その仲間と見なされたケンも組織から追われる身となり、タイに迷惑はかけられないと、ケンはタイの家を出て、ボンと一緒に暮らすことになる。が、ボンの家に向かう途中で、再び組織から襲われたケンは大ケガを負う。
本来なら出会うはずがなかった正反対のケンとボン、そしてタイ。彼らを待ち受ける未来はー。
世界的な大ヒットを記録した『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』、総視聴回数8億回超えを記録したドラマの映画化『2gether 』、サンダンス映画祭を沸かせ初登場No.1となったロードムービー『プアン／友達と呼ばせて』など、世界中から高い評価を受け、いま最も青春モノが熱いタイから話題の新作が到着！！真夏の匂いをたっぷりとはらんだバンコクを舞台に、サスペンスあり、銃撃戦あり、スクールライフあり、胸キュンあり、ヤキモチありと盛りだくさん！タイBLドラマを語るうえで欠かせない美しい3人の最旬俳優が織り成す疾走感あふれる切ない青春劇に、ときめきとニヤつきが止まらない。
この夏、ホットで新しい映画体験を、涼しい劇場で！
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本作『卒業～Tell the World I Love You～』は、ポット・アーノン監督によるアクション青春映画である。普通の世界を生きる2人の学生と、闇の世界から抜け出そうともがく薬の密売人。運命的に出会った青年たちが、苦悩を抱えながら困難に立ち向かう姿を描く。近年タイドラマの主演を演じ、アイドルとしても人気と話題を博しているバース（スラデット・ピニワット）とパース（タナポン・スクムパンタナーサーン）、そして、タイでのキャリアを一旦休止しての演技留学から帰国したばかりのネット（シラホップ・マニティクン）の3人は、オーディションで、各々の役柄との相性の良さを見出され、見事にポット・アーノン監督によって大抜擢された。
本作では、今、実際にタイで社会問題となっている麻薬取引、マフィア、いじめなど、社会的にハードな側面も多く描かれている。カーチェイスや、深夜に及ぶ土砂降りの雨の中でのアクションシーンなどの撮影では、俳優への負担がかかる場面も多かったそうだが、3人は、可愛くて魅力的な学生から、時にタフで恐ろしい青年の顔まで多彩に幅広く演じ分け、現場一丸となって過酷な撮影を乗り越えた。 -
悪役のニック（クナティップ・ピンプラダブ）は、監督が最後まで探していたヒール役のキャラクターだった。それまでに多くの俳優のオーディションを試みたが、役のイメージにはまる俳優がなかなか見つからず、監督は過去作でも起用したことのあるニックにラブコールを送り、熱心に説得したという。監督のたってのオファーを快諾した彼は、期待以上の演技で監督の期待に応え、3人の人生を脅かす存在として、作品に緊張感と深みを与えた。
撮影のロケーションに関しては、舞台であるバンコクの絵のように美しい街並みを見せることも意識し、バンコクの近代的な街並みと、文化的な建物の美しい構造の対比を、多くのシーンで活かすことに特に注力したという。
今作が39作目となるポット・アーノン監督だが、「この映画は、私がこれまで作ってきた映画とは全く異なるものです。私にコメディ映画を期待する人々は驚くかもしれない。ですが、従来のファンのために、今の僕が一番届けたいと、最善を尽くした映画です。」と、本作への特別な想いを語った。
『Crazy（原題）』（1995）で監督デビューし、代表作でもある『バンコク・ラブストーリー』はブリュッセル独立映画祭国際コンペティション部門でグランプリを獲得。2016年、メガホンをとったコメディ映画『Joking Jazz 4G（原題）』はその年のタイ国内興行収入1位の大ヒットとなり、今でもタイ国内歴代興行収入の2位となっている。1995年のデビュー以来、本作『卒業〜Tell the World I Love You〜』は監督の39作目にあたる。
主な作品
