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アフガニスタンの砂漠で、バスで移動中の韓国人23名がタリバンに拉致される。彼らの要求は、駐屯中の韓国軍の撤退と、刑務所に収監されたタリバン戦士23名の釈放、人質殺害までのタイムリミットは24時間だ。
韓国政府は直ちに外交通商部の次官とチョン・ジェホ室長(ファン・ジョンミン)を現地に派遣、チョンはアフガン外務省にタリバンの釈放を要請する。一方的に話すチョンに、外務省の役員は肯く。だが、記者会見の席でアフガン外務省は、「釈放に応じることはありません」と断言するのだった。
人質殺害予告時刻まで、あと1時間。アフガン外務省へと急ぐチョンの行く手で自爆テロが!負傷を追ったチョンの訴えで、韓国政府は軍隊の撤退を発表、タイムリミットが24時間延長される。額から血を流しながら「なぜ約束を破ったのか」と迫るチョンに、アフガン外務省の役員は「我々はタリバンとこの先も戦わなければなりません」と厳しい答えを突き付ける。 -
国家情報院も動き出し、パキスタンで暗躍していた工作員のパク・デシク(ヒョンビン)が、アフガンのすべての問題を実質的に解決している組織“アフガン部族長会議”に交渉することになる。通訳のカシム(カン・ギヨン)を連れて部族長に挨拶していると、チョンが現れ無理やり合流する。パクは「引っ込んでろ。俺のやり方でやる」と憮然とするが、チョンはイラクでの拉致事件を担当した際に、人質を殺されてしまったパクを信用していなかった。
部族長の開く宴で、友好を示そうと精一杯頑張るチョンとパク。努力の甲斐あって、翌日開かれた部族長会議で、人質の解放が決定する。ところが、喜びも束の間、韓国のTVが拉致された韓国人の目的は、キリスト教の宣教活動だったと報道したのがアフガンに流れてしまう。ボランティアだと聞いていた部族長は激怒、交渉は決裂してしまう。 -
そして、遂に人質の一人が殺されてしまう。タリバンは再び収監者の釈放を強く要求、「今から24時間以内に」と新たな期限を告げる。そんな中、パクの前に戦前からタリバンと取引していたというイギリス人実業家が現れ、200万ドルで人質を解放させると持ち掛ける。だが、それは巧妙な身代金詐欺だった。パクが体を張って金を取り戻すが、期限は過ぎ、また一人、人質が殺されてしまう。激しい怒りを覚えたチョンとパクは、自分たちは誰よりも同志だと気づく。
「次は正しい答えを持って来い。殺害期限は明日午後4時」と告げるタリバン。それを受けて、韓国のチェ外務大臣がアフガニスタンを訪れ、カルザイ大統領と話し合いを行うが、大統領も釈放を拒否。韓国は軍事作戦を決行、追加で人質を殺害されたら、救出作戦を行うと決定する。つまりは戦争だ。 -
大臣から役目は終わったと帰国を命じられるチョン。荷物をまとめたチョンだったが、TVで人質の家族の「助けてください」という涙の訴えを見て、衝動的に韓国大統領秘書に電話して「タリバンと対面交渉させてください」と直訴、大統領から「あなたの安全は保障できない」という条件付きで許可をもらう。上司はテロリストとの直接交渉は汚点だと激高するが、チョンは外交の使命は国民の命を守ることだと胸を張るのだった。
タリバンが指定した砂漠の真ん中の待ち合わせ場所へと向かうチョン、パク、通訳のカシム。果たして、彼らが命をかけた最後の交渉とは──?