50音順・敬称略
会田 誠
(美術家)
とんでもないストーリー展開に唖然としっぱなしで‥‥見終わって思ったことは『やっぱりフランスという国はある意味で世界一進んでいるなあ‥‥痛々しいほどに』ということでした。
荒木 夏実
(キュレーター/東京藝術大学准教授)
どうしようもない欠落を埋めてくれる愛を、人は一生求め続けるんだろう。 たとえそれが妄想の中にしか存在しなくても。
入江 悠
(映画監督)
おそろしい新世紀の扉を、この映画が開けた感がある。 あるいは、パンドラの箱か。 どちらにしてもスリリング極まりない未体験の領域だ。
宇野 維正
(映画ジャーナリスト)
「一体、何を見せられているんだ???」という前半から、 やがてこの作品が純愛についての物語であることに気づくまで。 こんな心をかき乱される映画体験は久しくなかった。 体調を整えてからご鑑賞を。
えすとえむ
(漫画家)
数秒先に何が起こるかわからないスリルに翻弄される。 金属、肌、火。凶暴な寓話に散りばめられた異なる質感がやけにリアルでゾワリとした。
枝優花
(映画監督•写真家)
とにかく内容に関しては「観て!感じてくれ!」なので、これ以上こちらからは何も言いたくない! リアルタイムでデュクルノー監督の脳内を追いかけられる喜び!一緒にスクリーンを駆け巡れるなんて!同じ時代に生きててよかった!ありがとう!!
大森 立嗣
(映画監督)
五感がぶっ飛ばされた! 映画が好きだと一度でも思ったことがある人は、みんな観た方がいい。これが映画だよ。 でもガチですごいから、少し気合がいるかも。うう、まだ、頭とお腹がウズウズする
奥浜レイラ
(映画・音楽パーソナリティ)
主人公アレクシアが逃げ続けているものの正体に気がついた時、自分も並走するような感覚を抱いた。 「男」「女」「母性」など社会を簡単に仕分けるために貼られたラベルを剥がしてビリビリに破くような快作。
駕籠真太朗
(奇想漫画家)
漫画『うる星やつら』のサブキャラである竜之介と父のエピソードを生々しく痛々しくすると本作になるのだな。
金原 ひとみ
(小説家)
このとち狂った世界では、狂気だけが救いとなり、狂気だけが希望となる
Q-TA
(コラージュアーティスト)
痛くて冷たい、静かで暖かい 痛覚と心に同時に襲い掛かる 過激な奇跡の恋愛映画。
こがけん
(お笑い芸人)
共感の枠外から荒々しく魂を揺さぶってくる怪作。 これをカルトだと割り切れたなら、どれだけ楽になれただろうか…。 疾走する狂気にかき回され、ねじ伏せられて 鑑賞後の感情を未だに整理できない。 もはや、僕の手には負えません!
小島 秀夫
(ゲームクリエイター)
塚本晋也の「鉄男(1989)」もクローネンバーグの「クラッシュ(1996)」も、産業革命時代の子宮から産まれ墜ちた鬼子による肉体の破壊衝動を描いた。鬼才ジュリア・デュクルノーが取り扱うのは、前世紀の象徴である“鉄屑(Fe)”ではなく、“チタン(Ti)”。本作は、デジタル時代で形骸化した“鋼鉄”の頭蓋から摘出される金属化した愛の“融点”を描く。
五所 純子
(文筆家)
火に焼かれ、金属に侵され、改造される規範という肉体、誕生する異種交配の慈愛、疼きはじめる異物混入の夢。
小林 エリカ
(作家/マンガ家)
圧倒的な触感と徹底的な混乱をもって欲望と愛に忠実な作品でした。
小見山 峻
(写真家)
圧倒的なクレイジーを明媚なカメラワークで流し込み、酔っ払う。この痛快な喉越しは、ここにしかない。
志茂田 景樹
(作家)
まるで大蛇に吞み込まれたような怪引力で画面に引きずり込まれた。 ラストの稀有な衛勢力に近未来の人間社会の罪深い亀裂を想い、束の間、放心した。
スプツニ子!
(アーティスト/東京藝術大学デザイン科准教授)
生物学的機能や家族関係への違和感が、メタフォリカルな表現を通して痛みとして刺さってきた
武田 砂鉄
(ライター)
これまで把握していなかった感情を探し当てられた気がして怖い。どうしよう。
津田 健次郎
(声優)
エンジンの胎動、やがて鋭利な金属が常識や既成ジャンルを突き破る。産声は映画の新たな潮流か。
野村由芽
(編集者)
瞬きするたび、価値観が揺れた。性、身体、善悪、家族……想像もしなかった方法で現代の規範が破壊される戸惑いと解放感。
平野啓一郎
(小説家)
誰に薦めたら良いのか、見当がつかないが、 しかし、『TITANE/チタン』は自力で、この映画を熱烈に求め続けてきた人の許に辿り着くだろう。 丁度、アレクシアが、ヴァンサンと出会ったように。
松田 青子
私たちの身体の延長線上にどんな未知の世界が広がっていて、どんな“変身”の可能性を孕んでいるのか、この監督はいつも見せてくれる。
森泉 岳土
「共感したい」というわたしの思惑は無残に切り裂かれた—— 計算され尽くした血まみれのヴィジョンによって、神々しく。
山崎 まどか
(コラムニスト)
ヒロインを蝕む金属が燃える炎に触れて溶解し、変容し、こんなに不可思議で感動的な物語に昇華していくとは! あまりに思いがけなかった。
行定勲
(映画監督)
ジェンダーの境界線をとんでもない発想で凌駕してくる演出と芸術的変質性にやられた。 女性にしか耐えられないような痛みを可視化し、限界まで俳優の肉体と精神を追いつめ美しく昇華させる。 究極に「変」な映画でありながらラブストーリーとしても秀逸である。
綿矢 りさ
殺人無双中、最強の“良心”に出会うチタン。痛みの続く荒れ模様のなか、暖かみが芽生える。
Comment
50音順・敬称略
会田 誠
(美術家)
とんでもないストーリー展開に唖然としっぱなしで‥‥見終わって思ったことは『やっぱりフランスという国はある意味で世界一進んでいるなあ‥‥痛々しいほどに』ということでした。
荒木 夏実
(キュレーター/東京藝術大学准教授)
どうしようもない欠落を埋めてくれる愛を、人は一生求め続けるんだろう。
たとえそれが妄想の中にしか存在しなくても。
入江 悠
(映画監督)
おそろしい新世紀の扉を、この映画が開けた感がある。
あるいは、パンドラの箱か。
どちらにしてもスリリング極まりない未体験の領域だ。
宇野 維正
(映画ジャーナリスト)
「一体、何を見せられているんだ???」という前半から、
やがてこの作品が純愛についての物語であることに気づくまで。
こんな心をかき乱される映画体験は久しくなかった。
体調を整えてからご鑑賞を。
えすとえむ
(漫画家)
数秒先に何が起こるかわからないスリルに翻弄される。
金属、肌、火。凶暴な寓話に散りばめられた異なる質感がやけにリアルでゾワリとした。
枝優花
(映画監督•写真家)
とにかく内容に関しては「観て!感じてくれ!」なので、これ以上こちらからは何も言いたくない!
リアルタイムでデュクルノー監督の脳内を追いかけられる喜び!一緒にスクリーンを駆け巡れるなんて!同じ時代に生きててよかった!ありがとう!!
大森 立嗣
(映画監督)
五感がぶっ飛ばされた! 映画が好きだと一度でも思ったことがある人は、みんな観た方がいい。これが映画だよ。
でもガチですごいから、少し気合がいるかも。うう、まだ、頭とお腹がウズウズする
奥浜レイラ
(映画・音楽パーソナリティ)
主人公アレクシアが逃げ続けているものの正体に気がついた時、自分も並走するような感覚を抱いた。
「男」「女」「母性」など社会を簡単に仕分けるために貼られたラベルを剥がしてビリビリに破くような快作。
駕籠真太朗
(奇想漫画家)
漫画『うる星やつら』のサブキャラである竜之介と父のエピソードを生々しく痛々しくすると本作になるのだな。
金原 ひとみ
(小説家)
このとち狂った世界では、狂気だけが救いとなり、狂気だけが希望となる
Q-TA
(コラージュアーティスト)
痛くて冷たい、静かで暖かい
痛覚と心に同時に襲い掛かる
過激な奇跡の恋愛映画。
こがけん
(お笑い芸人)
共感の枠外から荒々しく魂を揺さぶってくる怪作。
これをカルトだと割り切れたなら、どれだけ楽になれただろうか…。
疾走する狂気にかき回され、ねじ伏せられて
鑑賞後の感情を未だに整理できない。
もはや、僕の手には負えません!
小島 秀夫
(ゲームクリエイター)
塚本晋也の「鉄男(1989)」もクローネンバーグの「クラッシュ(1996)」も、産業革命時代の子宮から産まれ墜ちた鬼子による肉体の破壊衝動を描いた。鬼才ジュリア・デュクルノーが取り扱うのは、前世紀の象徴である“鉄屑(Fe)”ではなく、“チタン(Ti)”。本作は、デジタル時代で形骸化した“鋼鉄”の頭蓋から摘出される金属化した愛の“融点”を描く。
五所 純子
(文筆家)
火に焼かれ、金属に侵され、改造される規範という肉体、誕生する異種交配の慈愛、疼きはじめる異物混入の夢。
小林 エリカ
(作家/マンガ家)
圧倒的な触感と徹底的な混乱をもって欲望と愛に忠実な作品でした。
小見山 峻
(写真家)
圧倒的なクレイジーを明媚なカメラワークで流し込み、酔っ払う。この痛快な喉越しは、ここにしかない。
志茂田 景樹
(作家)
まるで大蛇に吞み込まれたような怪引力で画面に引きずり込まれた。
ラストの稀有な衛勢力に近未来の人間社会の罪深い亀裂を想い、束の間、放心した。
スプツニ子!
(アーティスト/東京藝術大学デザイン科准教授)
生物学的機能や家族関係への違和感が、メタフォリカルな表現を通して痛みとして刺さってきた
武田 砂鉄
(ライター)
これまで把握していなかった感情を探し当てられた気がして怖い。どうしよう。
津田 健次郎
(声優)
エンジンの胎動、やがて鋭利な金属が常識や既成ジャンルを突き破る。産声は映画の新たな潮流か。
野村由芽
(編集者)
瞬きするたび、価値観が揺れた。性、身体、善悪、家族……想像もしなかった方法で現代の規範が破壊される戸惑いと解放感。
平野啓一郎
(小説家)
誰に薦めたら良いのか、見当がつかないが、
しかし、『TITANE/チタン』は自力で、この映画を熱烈に求め続けてきた人の許に辿り着くだろう。
丁度、アレクシアが、ヴァンサンと出会ったように。
松田 青子
(作家)
私たちの身体の延長線上にどんな未知の世界が広がっていて、
どんな“変身”の可能性を孕んでいるのか、この監督はいつも見せてくれる。
森泉 岳土
(漫画家)
「共感したい」というわたしの思惑は無残に切り裂かれた——
計算され尽くした血まみれのヴィジョンによって、神々しく。
山崎 まどか
(コラムニスト)
ヒロインを蝕む金属が燃える炎に触れて溶解し、変容し、こんなに不可思議で感動的な物語に昇華していくとは! あまりに思いがけなかった。
行定勲
(映画監督)
ジェンダーの境界線をとんでもない発想で凌駕してくる演出と芸術的変質性にやられた。
女性にしか耐えられないような痛みを可視化し、限界まで俳優の肉体と精神を追いつめ美しく昇華させる。
究極に「変」な映画でありながらラブストーリーとしても秀逸である。
綿矢 りさ
(小説家)
殺人無双中、最強の“良心”に出会うチタン。痛みの続く荒れ模様のなか、暖かみが芽生える。