about the movie

第75回カンヌ国際映画祭では会場爆笑!&まさかの2作連続最高賞パムルドール受賞!!

第80回ゴールデングローブ賞2部門ノミネート!!作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、助演女優賞(ドリー・デ・レオン)

豊かさと美しさを痛烈に批判 Next Best Picture 権力者を厳しく突き落とす Variety 実に愉快 もはや獰猛 Awards daily 容赦なく面白い! London Eventing Standard 猛烈に面白い!! Total Film 熱烈に面白い!!! Timeout

introduction

この転覆劇、あなたは笑えるか?!ブラックユーモア満載で贈る世紀の大逆転エンタメ!

モデル・人気インフルエンサーのヤヤと、男性モデルカールのカップルは、招待を受け豪華客船クルーズの旅に。リッチでクセモノだらけな乗客がバケーションを満喫し、高額チップのためならどんな望みでも叶える客室乗務員が笑顔を振りまくゴージャスな世界。しかしある夜、船が難破。そのまま海賊に襲われ、彼らは無人島に流れ着く。食べ物も水もSNSもない極限状態に追い込まれる中、ヒエラルキーの頂点に立ったのは、サバイバル能力抜群な船のトイレ清掃婦だった――。

驚くべき人間観察眼とセンス抜群のブラックユーモアで、毎度私たちを絶妙にいたたまれない気持ちにさせてくれるスウェーデンの鬼才リューベン・オストルンド監督。2014年、フレンチアルプスのリゾートホテルで繰り広げられる、とある一家の気まずすぎるバカンスを描いた『フレンチアルプスで起きたこと』でカンヌ国際映画祭ある視点部門審査員賞を、続く2017年の『ザ・スクエア 思いやりの聖域』で、同映画祭最高賞であるパルムドールを受賞。その手腕は、今回も絶好調で、本作『逆転のトライアングル』で再びカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞という快挙を成し遂げた。パルムドールを2回連続受賞をした監督としては史上3人目(ビレ・アウグスト、ミヒャエル・ハネケに次ぐ)の快挙となる。

出演は、人気に陰りが見え始めたイケメンモデルのカールに『マレフィセント2』のハリス・ディキンソン、人気インフルエンサーでありカールの恋人でもあるヤヤに、2022年惜しくも急逝したチャールビ・ディーン、無人島で予想外のサバイバル能力を見せるトイレ清掃婦のアビゲイルには、本作でゴールデングローブ賞助演女優賞にノミネートされているドリー・デ・レオン、そしてアル中の船長として圧倒的な個性をみせつけていたのは『スリー・ビルボード』などでアカデミー賞®に3度ノミネートされている名優ウディ・ハレルソン。ファッション業界やルッキズム、現代階級社会などを痛烈に皮肉りながらも、私たちの価値観を見事にひっくり返す、世紀の大逆転エンタメがここに誕生した!

story

現代の超絶セレブを乗せた豪華客船が無人島に漂着。そこで頂点に君臨したのは、サバイバル能力抜群な船のトイレ清掃員だった――。

場所は高級レストラン。「ありがとう。ごちそうさま」と、恋人のヤヤ(チャールビ・ディーン) に言われ、憮然とするカール(ハリス・ディキンソン)。2人ともファッションモデルだが、ヤヤは超売れっ子でカールの何倍も稼いでいる。毎度男が払うのが当然という態度のヤヤにカールが疑問を呈すると、激しい言い争いになってしまう。「男女の役割にとらわれるべきじゃない」とカールは必死で彼女に気持ちを伝えようとするが、難しい。インフルエンサーとしても人気者のヤヤは、豪華客船クルーズの旅に招待され、カールがお供することに。乗客は桁外れの金持ちばかりで、最初に2人に話しかけてきたのは、ロシアの新興財閥“オリガルヒ”の男とその妻だ。有機肥料でひと財産築いたと語る男は、「私はクソの帝王」と笑う。船には、ヤヤに写真を撮ってもらっただけで、「お礼にロレックスを買ってやる」という「会社を売却して腐るほど金がある」男もいる。上品で優しそうな英国人老夫婦は、武器製造会社を家族経営していた。国連に地雷を禁止されて売り上げが落ちた時も、「夫婦愛で乗り切った」と胸を張る。そんな現代の超絶セレブをもてなすのは、客室乗務員の白人スタッフたち。旅の終わりに振舞われる高額チップを夢見ながら、乗客のどんな希望でも必ず叶えるプロフェッショナルだ。そして、船の下層階では、料理や清掃を担当する有色人種の裏方スタッフたちが働いている。

ある夜、船長がお客様をおもてなしするキャプテンズ・ディナーが開催される。アルコール依存症の船長(ウディ・ハレルソン) が、朝から晩まで船長室で飲んだくれていたために、延び延びになっていたイベントだ。キャビアにウニにトリュフと、高級食材をこれでもかとぶち込んだ料理がサーブされる中、船は嵐へと突入。船酔いに苦しむ客が続出し、船内は地獄絵図へ。泥酔した船長は指揮を放棄し、通りかかった海賊に手榴弾を投げられ、遂に船は難破してしまう。

数時間後、ヤヤとカール、客室乗務員のポーラ、そして数人の大富豪たちは無人島に流れ着く。海岸には救命ボートも漂着、中には清掃係のアビゲイル(ドリー・デ・レオン) が乗っていた。彼らはボート内の水とスナック菓子で空腹をしのぐが、すぐになくなってしまうのは目に見えている。すると、アビゲイルが海に潜りタコを捕獲! サバイバルのスキルなど一切ない大富豪とインフルエンサーが見守る中、アビゲイルは火をおこし、タコをさばいて調理する。

革命が起きたのは、アビゲイルが料理を分配する時だった。「ここでは私がキャプテン」という彼女の宣言を、認めなければお代わりはもらえない。全員を支配下に置いたアビゲイルは、“ 女王”として君臨していくが―。

staff&cast profile

Director & Writer / 監督・脚本

Ruben Östlundリューベン・オストルンド

1974年4月13日、スウェーデン生まれ。
長編デビュー作『The Guitar Mongoloid』(05)でモスクワ国際映画祭国際映画批評家連盟賞を受賞。その後に手掛けた長編映画は、すべてカンヌ国際映画祭でプレミア上映されており、同映画祭において2作連続でパルムドールを受賞した、史上3人目の監督。短編映画『Incident by a Bank』(10)はベルリン国際映画祭金熊賞を受賞。『プレイ』(11)ではスカンジナビア半島において最も重要な賞である北欧理事会映画賞を受賞している。

Filmography

『The Guitar Mongoloid』(05)、『インボランタリー』(08)※カンヌ国際映画祭ある視点部門、『プレイ』(11)※カンヌ国際映画祭監督週間、『フレンチアルプスで起きたこと』(14)※カンヌ国際映画祭ある視点部門 審査員賞受賞、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(17)※カンヌ国際映画祭コンペティション部門 パルムドール受賞、『逆転のトライアングル』(22)※カンヌ国際映画祭コンペティション部門 パルムドール受賞

Carl / カール役

Harris Dickinsonハリス・ディキンソン

1996年6月24日、イギリス生まれ。
多様な映画・テレビ作品において高い評価を得る。『ブルックリンの片隅で』(17)でインディペンデント・スピリット・アワードとゴッサム・インディペンデント映画賞にノミネート。2022年には英国アカデミー賞EEライジング・スター賞候補5人に選ばれている。

Filmography

『ブルックリンの片隅で』(17)、『マレフィセント2』(19)、『マティアス&マキシム』(19)、『キングスマン:ファースト・エージェント』(20)、『ウエスト・エンド殺人事件』(22)、『ザリガニの鳴くところ』(22)

Yaya / ヤヤ役

Charlbi Deanチャールビ・ディーン

1990年2月5日、南アフリカ共和国生まれ。
6歳からモデルを始め、VOGUEやGQなど世界的な有名雑誌のページを飾る。
本作が映画主演デビュー。2022年8月29日死去、32歳。

Filmography

『ドント・スリープ 蘇る悪夢』(17)

The Captain / 船長役

Woody Harrelsonウディ・ハレルソン

1961年7月23日、アメリカ生まれ。
『ラリー・フリント』(96)でアカデミー賞主演男優賞、ゴールデン・グローブ男優賞(ドラマ)などにノミネート。『メッセンジャー』(09)でもアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、インディペンデント・スピリット・アワードの助演男優賞を受賞。最近ではマーティン・マクドナー監督の『スリー・ビルボード』(17)でアカデミー賞や英国アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされている。

Filmography

『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(94)、『ラリー・フリント』(96・アカデミー賞®主演男優賞ノミネート)、『ノーカントリー』(07)、『ゾンビランド』(09)、『メッセンジャー』(09・アカデミー賞®助演男優賞ノミネート)、『ハンガー・ゲーム』シリーズ(12、13、14、15)、『セブン・サイコパス』(12)、『グランド・イリュージョン』シリーズ(13、16)、『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』(17)、『スリー・ビルボード』(17・アカデミー賞®助演男優賞ノミネート)『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(18)、『ヴェノム』(18)、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(21)

Abigail / アビゲイル役

Dolly de Leonドリー・デ・レオン

フィリピン生まれ。
フィリピンでシェイクスピアからハロルド・ピンター、サミュエル・ベケットまで30本を越える舞台に主演してきたベテラン女優。映画『Historya ni Ha』ではラヴ・ディアス監督、TVではHBOアンソロジー・シリーズ『Folklore』でエリック・マッティ監督など、注目のフィリピン人監督と仕事をしている。またレイムンド・リバイ・グティエレス監督、ブリランテ・メンドーサ製作総指揮の『評決』(19)でフィリピンアカデミー賞助演女優賞を受賞。本作が初めての国際的映画への出演となる。

Filmography

『評決』(19・フィリピンアカデミー賞助演女優賞受賞)

cast

  • ハリス・ディキンソン/カールHarris Dickinson /Carl
  • チャールビ・ディーン/ヤヤCharlbi Dean /Yaya
  • ウディ・ハレルソン/ 船長Woody Harrelson /The Captain
  • ヴィッキ・ベルリン/ ポーラVicki Berlin/Paula
  • ヘンリク・ドルシン/ ヤルモHenrik Dorsin/Jarmo
  • ズラッコ・ブリッチ/ディミトリZlatko Burić/Dimitry
  • ジャン=クリストフ・フォリー/ネルソンJean-Christophe Folly/Nelson
  • イリス・ベルベン/テレサIris Berben/Therese
  • ドリー・デ・レオン/アビゲイルDolly De Leon /Abigail
  • ズニー・メレス/ベラSunnyi Melles/Vera
  • アマンダ・ウォーカー/クレメンティンAmanda Walker/Clementine
  • オリヴァー・フォード・デイヴィス/ウィンストンOliver Ford Davies/Winston
  • アルヴィン・カナニアン/ダリウスArvin Kananian/Darius
  • キャロライナ・ギリング/ルドミラCarolina Gynning/Ludmilla
  • ラルフ・シーチア/ウリRalph Schicha/Uli

crew

  • 監督& 脚本/リューベン・オストルンドDirector&Writer/RUBEN ÖSTLUND
  • 撮影/フレドリック・ウェンツェルCinematography/Fredrik Wenzel
  • 美術/ジョセフィン・アスベルクProduction Design/Josefin Åsberg
  • 衣装/ソフィー・クルネゴートCostume Design/Sofie Krunegård
  • ヘアメイク/ステファニー・グレッグMake Up & Hair/Stefanie Gredig
  • 録音/ジョナス・ルードルス、ジョナス・イルグナーSound Engineer/Jonas Rudels, Jacob Ilgner
  • 音響監督/アンドレアス・フランク、ベン・ホルムSound Design & Re-recording Mix/Andreas Franck, Bent Holm
  • 編集/リューベン・オストルンド、マイケル・シー・カールソンEditing/Ruben Östlund, Mikel Cee Karlsson
  • 追加編集/ジェイコブ・シュレシンジャー、ベンジャミン・ミルグレットAdditional Editing/Jacob Schulesinger, Benjamin Mirguet
  • キャスティング/ポーリーン・ハンソンCasting/Pauline Hansson

原題:Triangle of Sadness /2022年/スウェーデン、ドイツ、フランス、イギリス/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/147分/字幕翻訳:稲田嵯裕里

配給:ギャガGAGA

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