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「アル・カポネが銃撃用に改造した車だ」などと、ひと目でその車の伝説を語る膨大な知識を持ち、兄のアンドリュー(スコット・イーストウッド)は頭脳、弟のギャレット(フレディ・ソープ)はメカニックを担当── それが高級クラシックカー専門の世界一の強盗団、フォスター兄弟だ。彼らにとって、どんな盗みも成功させるのは当たり前。大事なのは、誰も思いつかない〈驚愕の手口〉で、いかに美しく完璧に盗むかだ。 今回もオークション会場から搬出された世界に2台の37年型ブガッティを奪うはずだった。しかし、落札したのが残忍なマフィアのモリエールだったために、兄弟は囚われの身に。 命が助かる条件は、敵対するマフィアのクレンプが所有する62年型フェラーリ 250GTOを1週間で盗むこと。アンドリューの恋人で一流ハッカーのステファニー、指名手配中の天才スリの美女、 火薬を自在に操る爆弾オタクら寄せ集めチームで、犯罪史上最大の強奪作戦に挑むはずが、インターポールに追われ、ステファニーを人質に取られ、挙句の果てにはクレンプに計画を知られてしまう。 だが、実はピンチさえも兄弟の〈計画〉だった──!?
南仏マルセイユを舞台にBMW327、ポルシェ356スピードスター、アストンマーティンV8など往年の名車の疾走シーンはまさには圧巻。『オーシャンズ』シリーズ『グランド・イリュージョン』シリーズなど、 盗みのプロたちの二重三重に入り組んだ計画で観る者を何度も欺くクライム・エンタテインメントの最新版! 『96時間』製作スタッフ×『ワイルド・スピードX2』脚本×『TAXi』シリーズのアクション・スタッフ! 2017年ブレイク必至の『ワイルド・スピード ICE BREAK』スコット・イーストウッド、『ブレードランナー 2049』アナ・デ・アルマス共演! ビッグヒットとなったアクション・エンターテインメントを世に送り出してきたパワフルなスタッフたちが集結、自身のキャリアをさらにワイルドにする作品を作り上げた!
レアなクラシックカーを盗むというアイデアに惚れ込んだ製作者
圧倒的なカリスマ性を持つ主演俳優とワールドワイドな共演者たち
フランスの大ヒットアクション映画を支えてきた一流スタッフたち
完璧なレプリカと、南仏の華麗なるコレクターたちの名車の数々
オースティン・ヒーレー100は、1950年台に英国で生産されたスポーツカー。モデル名の「100」は最高速度が100マイル超であることに由来している。100-6はその後期型で、2+2シーターのBN4と、2シーターのBN6が存在する。作中に登場する車両は、1958年から59年にかけて生産されたBN6。ボンネットに設けられたエアスクープや、固定式のフロントウィンドウが外観上の特徴だ。搭載されるエンジンは2,639ccの直列6気筒と大型。
1961年のジュネーヴ・ショーでデビューしたジャガーEタイプは、デザインの美しさが話題となったモデル。もと航空エンジニアだったマルコム・セイヤーによるスタイルはエアロダイナミクスも優れており、最高速度は240km/hに達したといわれている。劇中に登場する車両は初期型「シリーズ1」の2+2。ボディラインに溶け込むようにヘッドライトがガラスカバーで覆われたデザインは極めて美しく、コレクターズアイテムとして人気が高い。
アストンマーティンが1972年から1989年までの長きにわたって生産したグランドツアラー。「V8」という名は、搭載される5,340cc V8エンジンに由来する。大排気量エンジンがもたらすパワーと、全長4,590mm、全幅1,830mmというダイナミックなスタイル、そして子牛5頭分のコノリーレザーが使われた豪華なインテリアをもつ、贅沢な車だ。ちなみに、アストンマーティンはオープントップ仕様車のことを「ヴォランテ」と呼ぶ。
英国のジャガーが、戦後間もない1948年から1954年にかけて生産したスポーツカーがXK120である。モデル名に冠された「120」という数字は、この車の最高時速120マイル(約193km/h)に由来。当時としては世界最速の市販車だった。劇中に登場する車両はモデル末期の1953年に登場したドロップヘッドクーペ(DHC)。開放的なオープントップボディに、巻き上げ式ウィンドウとソフトトップが追加され、快適性が大きく向上した。
イタリアのアルファロメオが1938年に実戦投入した伝説的フォーミュラカー。車名の「158」という数字は、搭載されるエンジンのスペック、排気量「1.5」リッターの直列「8」気筒に由来している。1940年まで大いに活躍したが、戦争中はモータースポーツ活動を中断。1946年からふたたびGPレースに復帰し、無敵の強さを誇った。1950年から開幕したF1世界選手権でも158は圧倒的な強さを誇り、1 – 2 フィニッシュを遂げて優勝した。
1954年に登場した、シボレー・コルベットの初期型「C1」。量産車初となる、FRP製ボディを架装した車だ。発表された当初は、スポーティーなのは外観ばかりで、旧式エンジンを搭載した遅い車だった。しかしその後、度重なるマイナーチェンジが行われ、急速にスーパースポーツカーへと成長を遂げていく。スタイリングにも改良が加えられ、1958年にはヘッドライトが丸目2灯から丸目4灯へ、1961年にはテールエンドの造形が変更された。
アメリカを代表する名車のひとつとして知られるコブラだが、そのルーツはイギリスのACカーズが生産していた「ACエース」というスポーツカーだった。コブラの第一号車は、アメリカ人レーサーのキャロル・シェルビーが、ACエースにアメリカンV8を搭載する提案をしたことがきっかけとなり1962年に誕生。初期型(MK I)のエンジンは4.7リッターV8だったが、1965年には排気量が7.0リッターにまで拡大された「コブラ427」も登場するなど、大排気量エンジンを搭載したハイパワーな車へと進化を遂げていった。
フォードのスポーティーカー、マスタング。劇中に登場する車は1964年から1968年にかけて生産された初代。初期装備をできるだけ簡素にして価格を抑えつつ、多彩なオプションを用意してカスタマイズの幅を広げる「フルチョイスシステム」の導入により、幅広い層に受け入れられた。ボディタイプはハードトップのほかコンバーチブルも用意され、1965年からはテールにかけてなだらかに傾斜したルーフラインを持つファストバックが登場した。
BMWがスーパースポーツカー「328」を発表した数カ月後、1937年の11月に誕生したラグジュアリークーペ。全長4,500mm、全幅1,600mm、全高1,420mmという堂々たる風格のボディに、流麗なストリームライン・ボディを架装。エンジンは「326」に搭載されていたものをベースとした最高出力50hpの1,971cc直列6気筒ユニットと、「328」に搭載されていた最高出力80hpの1,971cc直列6気筒ユニットが用意された。328と共通のパワートレインが与えられたハイパワーバージョンは、最高速度140km/hをマークした。生産は1941年まで続けられたが、第二次世界大戦の勃発により一時中断。しかし、戦後の1946年から生産は再開され、1951年までに全部で2470台が生産された。
世界で最も美しい車のひとつと評されることもあるフランスの名車「クーペ・アトランティーク」。ブガッティの創業者、エットーレ・ブガッティの息子であり芸術家のジャン・ブガッティが手がけた優美なスタイリングは、ボディパネルを外部からリベット留めで貼り合わせるという、きわめてユニークな手法で作られている。これは、同モデルのプロトタイプが可燃性のマグネシウム合金で作られていたために選択された手法だったが、ボディのつなぎ目がこの上ないアクセントとなっていたため、アルミニウム製ボディの市販バージョンも同じ手法で作られた。わずか数台しか生産されなかったが、その全てがいまも大切に保存されている。
ポルシェ356はポルシェの名を冠した初の市販車であり、現在の911シリーズにも繋がる水平対抗エンジンをRRに搭載。排気量は1,488ccで最高出力は55PSを発揮。最高速度は155km/hだった。本作に登場する車両はただのコンバーチブルではなく「スピードスター」と呼ばれる特別なモデル。 通常のカブリオレよりもウインドシールドの高さが抑えられたスポーティーなデザインが特徴だ。ジェームスディーンがレースに使用したヒストリーや、356の中でもごく初期に生産されただけにとどまり希少性が高いことから、現在でもクラシックカーオークションにおいてコレクターズアイテムとなっている。前後のバンパーやホイール、エンジン、内装などに製造年の違いがよくわかる。
フェラーリが開発したGTレーシングカー。GTOのOはイタリア語のオモロゲーション(ホモロゲーション=公認)を指す。シャシーは250SWB、エンジンは250TR がベース。エアロダイナミクスは風洞実験によって開発された。ノーズ先端に設けられたフラップは、スプリントレースでは開いて冷却を助け、長距離レースでは閉じて空気抵抗の減少に役立てた。その戦績は、ツーリスト・トロフィーで2勝、そしてトゥール・ド・フランスでも2勝を挙げたほか、当時開催されたほとんどすべての耐久レースでクラス優勝を果たし、1962年、63年、64年のFIA GT 選手権でタイトルを勝ち取った。39台が生産され、その全てが現存。50億円を超える価格で取引されたこともある。