現代と深くリンクする
200年前のヒロイン
映画は1800年代が舞台の時代映画だが、メアリーの物語は、とても現代的なメッセージを持っている。若い女性の魂の解放についての作品で、どんな時代に生きていようと、自由のための情熱は理解できるはずだ。 マロニーにとっての本作は、「新時代到来の物語。自分の人生と執筆を通して、メアリーは目の前に現れる様々な障害や悪霊を表現していった。そうする能力のある女性を描いた物語だ」と解説する。さらに、ベアーが付け加える。「これは、新しい女性の物語ね。だって『フランケンシュタイン』はあらゆるSFの先駆けで、女性によって書かれたのよ!」 マンスール監督は、「200年以上前の時代を描いているけれど、今の時代に当てはめることができるわ。衣装を取り払ってしまえば、今の18〜19歳の若者も自分たちとの共通点がたくさん見つかると思うわ。観客にメアリーの中に自分を重ねられる要素を見出してほしい。メアリーは完璧ではないし、首をかしげたくなるような選択や間違いもする。でも落胆や喪失の苦しみに押しつぶされず、前へ進み続ける。悲しみを深遠な芸術作品へと昇華させていくアーティストの一人よ。途中でいつでも諦めることもできたし、著名な両親や才気あふれる夫に従うこともできたはず。でも自分の声で語る道を選んだの」と締めくくる。